グラビアアイドルになるまで、グラビアに触れたことすらなかった藤乃あおいだが、きっと分からないなりに、DVDの監督やグラビアのカメラマンから教わる技術や感覚を、見事に”ノリ良く”吸収しているのだろう。正解も不正解もない表現の世界とは言いつつも、グラビアには、経験で補っていく部分も確実にあるのだ。素直な感性が育んだ表現力は読者にも伝わったようで、今年に入って2度も巻末グラビアを飾った『週刊ヤングジャンプ』で、初の表紙&巻頭グラビアに抜擢されるのに、そう時間はかからなかった。
「ヤンジャンに自分が載る時点で信じられなかったのに、表紙を飾るなんて想像もしていませんでした。きれいに撮っていただいた写真に感動しつつも、どこかピンとこないというか。正直、ちょっと違和感がありましたね。『なんで、私ここにおるん?』って(笑)。それに、ファンの方から聞いた話によると、純粋にグラビアだけをやっている人がソロで表紙を飾るのって、ここ数年では久々だったそうで。それを知って、さらにビックリしました。
ただ、こうしてお仕事をさせていただくなかで感じるのは、ファンの方の喜びが私にとっての喜びでもあるということ。私の活動を見て、ひとりでも多くの方が笑顔になってくれたら、私ももっと頑張りたいなって思えるんですよね。そういう意味では、表紙を飾らせてもらったときも、私以上にファンの方が喜んでくれたのが何より嬉しかったです」
”ファンを楽しませること”もグラビアの才だとすれば、藤乃あおいは、グラビアアイドルにうってつけの女の子だろう。笑顔の絶えない人懐っこさ。ファンへの感謝を忘れず、一緒に楽しむ気持ちを持ち続ける、ナチュラルエンターテイナー。グラビアから伝わる大人びた気品は確かなものだが、グラビアの楽しさを語る際にひょっこり表れた天真爛漫なキャラクターには、思わず心をわしづかみにされてしまった。
「ファンの方からも『裏表ないよね』ってよく言われますし、実際ないと思います(笑)。グラビアをはじめてから、生活スタイルも働き方もガラリと変わって、毎日が新鮮ですけど、石川におったときから中身は何も変わっていません。地元の友達も、相変わらず仲良くしてくれていますしね。
そういえばこの間、初めて撮影会に来てくださった方に『藤乃さんじゃなくて、あおいちゃんやね』って言われたんですよ。写真で見ると、もうちょっと大人っぽい印象やったんかなぁ?でも実際の私は、みんなでワイワイするのが大好きなんです。飾らなさすぎる気もしますが、それでも『素のままでいるところが、あおいちゃんの良さやよ』って言ってくださるファンの方が多いから、私も素直に楽しみながら、ファンの方とお話しさせてもらっていますね。ほんま、いい人たちばかりなんです」