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UPDATE|2024/02/20

『不適切にもほどがある!』SNSで話題のドラマが問いかける、脱・SNS依存症

『不適切にもほどがある!』公式HPより



今回のミュージカル・シーンでは、SNSという新しいコミュニケーション・ツールにおいて、昭和的マナー(もしくはリアルなコミュニケーションにおいてのマナー)は通用しないことが歌われる。「SNSは本気で向き合う場所じゃない/いちいち真に受けたら疲れちゃう/それがソーシャルネットワーキングサービス」。確かにその通りだ。そしてこの歌は、エンタメ業界で働く人々に対して、「SNSを気にしすぎることなく、まずは本当に面白いものを考えることから始めてみませんか?」という問いかけのようにも聞こえる。

すでにこのドラマは、SNSで大きな話題を呼んでいる。絶賛もあれば批判もある。特に第3話で、「セクハラのガイドラインはどこ?」という疑問に対して、市郎が「相手を自分の子供だと思えばいい」と結論づけたことに対しては、様々な意見が寄せられた。もちろん、作り手はその声に対して真摯に耳を傾けるべきだろう。同時に、SNSを気にするばかりに行き過ぎた自主規制を敷いてしまうことに対しても、クドカンは警鐘を鳴らす。

2024年にタイムスリップして、すっかりスマホ依存症・SNS依存症となってしまった市郎が表象するものとは、SNSの書き込みに一喜一憂するエンタメ業界の人々そのもの。SNSで話題のこのドラマが問いかけるものは、むしろ脱・SNS依存症なのである。

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AUTHOR

竹島 ルイ


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