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UPDATE|2022/10/22

矢吹奈子が大粒の涙で卒業発表、HKT48は“過渡期”から“歴史の大転換点”へと激変

卒業を発表した矢吹奈子(C)Mercury



結果からいえば、1年前に答えを出せなかったその問題は、どちらも満点解答を得られることとなった。今年6月にリリースされた『ビーサンはなぜなくなるのか?』で矢吹奈子は初の単独センターに。そして、4月にスタートした久々の全国ツアー『Under the Spotlight』では、間違いなく矢吹奈子がグループのど真ん中に立っていた。

コロナ禍でのコンサート。かつてのHKT48のウリであった会場全体を巻きこんでの楽しいステージはもはや難しい状況下で、完全に「魅せる」「聴かせる」に舵を切ったステージ構成。矢吹奈子が先頭に立ち、そのうしろにメンバーがズラリと並び、一糸乱れぬ圧巻のパフォーマンスを披露したとき、よりよいグループにするために地道にがんばってきた裏の努力もはっきりとした形で報われた。表でも裏でも、この1年間は矢吹奈子がHKT48の中心人物だったのである。

その流れは10月18日に幕張メッセで開催された11周年記念コンサート『未来へのメッセージ』でも活かされていた。

春のツアーで構築されたHKT48の新しいライブの形を踏襲した上で、コロナ以前にやってきたような演出が復活。メインステージのほかに大きなセンターステージを設置し、そこを花道でつなぐ。ふたつのステージをメンバーが頻繁に行き来することでアリーナ席を駆けめぐることになる。さらにトロッコも数回に渡って発進し、スタンド席のお客さんのすぐ近くまでやってきてくれる演出も。

まさに「あのころ」のHKT48のコンサートの楽しさと、「いま」のHKT48の充実ぶりがミックスされた進化系ライブ、である。

「でも、今回は本当に大変なんですよ。当日、昼の部の前にリハーサルをできるのが2時間しかなくって。だってコンサート自体は2時間以上あるんですよ? それでえーっ!となっちゃって。私たちでもそうなんだから、5期生や6期生はもっと大変だったと思う」

コンサートを前に田中美久はそう語った。

AUTHOR

小島 和宏


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