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UPDATE|2022/06/24

SKE48仲村和泉、控えめ少女は二度泣く「新公演 開幕10分前に牧野アンナ先生からもらったメッセージ」

SKE48チームSの新公演『愛を君に、愛を僕に』での仲村和泉 (C)2022 Zest, Inc.

5月28日、SKE48チームSの新公演『愛を君に、愛を僕に』の初日。開幕10分前、楽屋に集まったメンバーたちは目を真っ赤にして泣いていた。表題曲などの振付を手掛けた牧野アンナの言葉に心を揺さぶられたのだ。その中心にいたのは8期生の仲村和泉。自分から前に出るタイプではなく、選抜に入ったこともない。3月のレッスンでは牧野に「目に色がない」と指摘され泣き崩れたメンバーだった。

本番を目前にしたメンバーたちに自信を持たせるべく牧野は数人のメンバーの名前を挙げて、これまでの伸びを褒めた。そして「成長してチームSトップクラスの表現力を身につけた」と名前を挙げたのが仲村だった。「小室哲哉プロデュース」「全額返金保証公演」と開幕当初から話題を呼んでいるSKE48にとって約11年ぶりのオリジナル新公演。その裏にあった一人のメンバーの物語――。

【写真】新公演、開幕10分前に楽屋を訪れメンバーに声をかける牧野アンナ【10点】

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「仲村は目に色がない」

 今年3月、SKE48チームSの新公演の表題曲『愛を君に、愛を僕に』のレッスンで、振付師・牧野アンナから同グループの8期生・仲村和泉が放たれた言葉である。

 それ以来、その言葉は彼女の頭をぐるぐると駆け巡った。寝る前も食事中も電車に乗っている時も――。
仲村「自分ではその自覚がありませんでした。でも、そう見えたということはそうなのかなって。悔しいし悲しかったけど、しっかり受け止めました。どうやったら目に色が出るんだろうと考えて、検索もしました(笑)」

 昨年3月、彼女の生誕祭がSKE48劇場で開催された。生誕祭とは、誕生日を迎えたメンバーを祝福するイベントであり、ケーキや花などが贈られる。そのメンバーにとっては年に一度の晴れ舞台である。

 生誕祭では他のメンバーからの手紙が読まれることが恒例になっているが、ある先輩からの手紙にはこう書いてあった。

「和泉に言いたいことはひとつ。もっと存在感を出してほしい」

 晴れがましい生誕祭でダメ出しされた。

仲村「メンバーはみんな、私のことを陰キャだと思っているはずです。全然いいですよ。事実なんで」

 性格が暗いわけではない。だが、前に出ることはしない。公演が終わると開かれる反省会で意見することはほとんどなかった。

 新公演のレッスンで、メンバー19人が円になって話し合いをすることになった。どんなチームにしていきたいか、順番に意見を述べていく。仲村の番が近づく。鼓動の高鳴りが自分でもはっきり感じられた。

仲村「私は大勢の前で意見を言うのが苦手なタイプで。真剣な話だと特に……。それで私、泣いちゃって」

 仲村は過呼吸を起こした。大泣きして呼吸を乱したからだ。仲村はその後のレッスンでも一度過呼吸になっている。2回目はダンスで呼吸を乱したことが原因だった。

 6年前、SKE48の8期生として加入したばかりの仲村は、牧野アンナによるレッスン中にやはり過呼吸を起こしている。

仲村「あの時は何回も同じ曲を踊ってキツかったこともあったし、不安だったんです。Wセンターの1人だったので」

 お披露目。新人にとって最高の舞台でWセンターの一角に立った。仲村が期待されていた証拠だ。だが、ファンの視線は徐々に他のメンバーへと移っていった。しばらくすると数人が正規メンバーに昇格して、数人が研究生に残された。仲村は研究生のままだった。
AUTHOR

犬飼 華


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