齊藤が優愛役にぴったりだと視聴者から絶賛されている所以は、作り込んだ地雷系のビジュアルに加えて、声の演じ分けが巧みなためでもある。機嫌が良い時のアニメ的な可愛らしい声と、豹変してキレる時の迫力のあるドス声のギャップが鮮烈だ。9話のホストクラブで激高するシーンの前でも、仏頂面で放たれるセリフには凄味がまじっていた。
齊藤本人もこの声をチャームポイントとして認識しているようで、=LOVEの11thシングルリリース記念記者発表イベントでは自身の「愛されコンプレックス」に「ハスキーな声」を挙げている。
「小さい時から『怒鳴ってるの?』って言われるくらいハスキーで。イコラブはかわいい声のメンバーが多くてコンプレックスだったんですけど、最近は曲に声が合っているねと言われることも多くて、ハスキーな声も愛していただけているんじゃないかな」と明かした。ドラマでの演技も「ドスのきいた声を出す場面があったりすると、褒めていただくことが多いです(笑)」とのこと。ライブパフォーマンスやビジュアル面でのアイドルらしさとは違う魅力も発揮しつつある。
『明日カノ』の前にも『もしも、イケメンだけの高校があったら』(2022)などドラマ出演歴もある齊藤だが、優愛ほど感情の振れ幅が激しい役柄は初めてになる。優愛に誘われた萌がホストの世界を知ってしまったように、本作での齊藤が視聴者を=LOVEに引き込む「沼」になってしまうかもしれない。
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