FOLLOW US

UPDATE|2022/03/25

最後の瞬間も笑顔で…乃木坂46 北野日奈子が卒業コンサートで歌った『日常』の意味

乃木坂46 北野日奈子2nd写真集「希望の方角」(白夜書房)


 北野は卒業を考えた大きなきっかけとして、2nd写真集のインタビューで「2020年の2期生ライブ」と答えている。それは北野の念願だった。それ以前からどんなライブにしたいか、目を輝かせながら構想を話してくれたこともあった。

 ありふれた日常から抜け出して、違う景色を見てみよう。大好きな同期とライブをするという目的を達成した彼女がそう考えても不思議はない。やりきったと思えたのだ。歌詞の主人公は北野自身だ。だとしたら、日常という電車を降りた彼女はどこへ向かうのか……。

 写真集のインタビューでは、こうも答えている。

「自分がこの世に生まれてきた意味を考えた時、まだひとつも成し遂げられていないと思うんです。(中略)今いる夢のような世界からいったん降りて、やるべきことに向き合わないといけないなって」

 北野は行き先を告げぬままステージから消えた。最後の瞬間も笑っていた。近い将来、その行き先が本人の口から具体的に語られることがあるかもしれない。僕たちはそんな日をただただ待つしかない。何かを成し遂げるためにこれからの人生を歩いていくのを決めた人がいるのならば、その人の背中をそっと見つめることが、僕たちが唯一できることだからだ。

【あわせて読む】乃木坂46 北野日奈子、幸せを噛み締めながら撮影した2nd写真集「一生忘れたくない思い出」
AUTHOR

犬飼 華


RECOMMENDED おすすめの記事