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UPDATE|2023/11/23

【本人激白】才賀紀左衛門「Breaking Downのリングに上がるのはプロとして当然」

撮影/西邑泰和


「(否定的な意見には)じゃあ逆に聞くけど、『不良が更生したら、あかんのか?』という話。そりゃ魔裟斗さんはいいですよ。すでに社会的に成功している立場なので、好きなように言えるでしょうね。

千裕に関しては、根が真面目なガリ勉タイプ。だから、くすぶっている奴らの気持ちがわからないんだと思う。何よりも(朝倉)末来がいい例じゃないですか。本人も言っているように、未来は格闘技に出会わなかったら不良のまま終わっていたはずですし」

 Breaking Down批判には2つの論点がある。「社会通念や教育上、よろしくない」という角度のほかに、「競技レベルが低すぎる」という意見だ。格闘技マニアは「1分間では攻防が少ない」と敬遠する傾向があり、それゆえに「Breaking Downはオーディションが本番で、試合自体はおまけ」と揶揄されるのも事実だ。

「正直言って、RIZINに出ているトップどころでも1分間のBreaking Downルールでは勝てない選手が大勢いると思いますよ。公開されたオーディション動画では『プロなんだから勝つのは当たり前』みたいな感じで自分は煽っていますけど、本音を言えばチャレンジする側の気持ちで今はいます。

今後、Breakng Downルールが浸透して、競技として成熟していったら、格闘技の可能性が広がっていくと俺は思う。ケガのリスクも少なくなるでしょうしね。空手の試合だって1分とか2分が多いし、時間が短いからつまらないというのは論点がズレています」

 才賀によると、もし時間無制限で倒れるまで闘うことになったら、プロ側が圧勝するのは明白だという。時間が長くなればなるほど、技術の差が出てプロ選手が負ける要素は少なくなるというのだ。

だが、これまで多くの強豪たちとしのぎを削ってきた才賀自身も、Breaking Down初出場にあたって油断禁物だと気を引き締めている。SNSでは「弱い者いじめして出稼ぎ 最高」などと憎まれ口を叩いていたが、実際は1分間ルールに合わせて細かい調整を重ねている。

「結局、今は俺が何をやったところでプライベートのことばかり騒がれるじゃないですか。あることないこと好きなように書かれて、それに対しては反論したいことだってあるんです。本当に誤解と勘違いばかりですし。とはいえ、一番大事なのは子供の気持ちですからね。

1年とは言わないまでも、1週間とか3日とか俺の家に記者の人が密着したら実際の様子が伝わるんだと思う。娘は俺がおもいっきり愛情をかけてあげないとダメ。大切に育ててあげられるのは俺だけというのは明らかですから。もっとも記者の人だってPVを稼いだり雑誌を売るのが仕事だから、理解できる部分はあるんですけどね」
AUTHOR

小野田 衛


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