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UPDATE|2023/10/26

『いちばんすきな花』『フェルマーの料理』『ONE DAY』…1話が出揃った秋ドラマの今後を占う

『silent』スタッフが贈る、秋の新ドラマ『いちばんすきな花』ポスタービジュアル(公式Xより)


さらに、2022年放送のドラマ『silent』のスタッフ陣が再集結とあって放送前から話題を呼んだのが、木曜22時放送の『いちばんすきな花』だ。多部未華子、松下洸平、神尾楓珠、今田美桜の4人が主演を努め、「男女の間に、友情は成立しますか?」という問いをテーマにしている。

1話では、塾講師のゆくえ(多部)と、結婚を目前にして破談になった春木(松下)、美容師として働く深雪(今田)、イラストレーターを夢見る佐藤(神尾)の4人が偶然出会うところまで描かれた。

今後それぞれの過去や価値観が描かれることになるだろうが、初回では「男女の友情」よりも社会が「二人組」を作りたがることの違和感を重視していたように思う。とはいえ2人が明言してこなかった曖昧なことや、言葉にしづらかった感情を汲んでいるのは『silent』同様、今作でも健在といえるだろう。

最後に、どこかスポ根のようなアツさを感じさせたのが金曜22時放送の『フェルマーの料理』。数学者になる夢に挫折した北田岳(高橋文哉)と、若きカリスマとして地位を獲得した天才シェフ朝倉海(志尊淳)の二人が出会うことで、化学反応を起こすという物語になっている。

調理師免許を持つ高橋が披露する調理シーンから目が話せないが、二つ星レストランのオーナーシェフを演じる志尊の手さばきも、初回から様になっていた。数学の才能を活かして料理の門を叩くことになった岳だが、2話以降は極めることの難しさと、朝倉らレストランのスタッフとの交流を通して成長する姿が描かれるだろう。

ここで紹介した4作品の中にはすでに2話以降が放送されているドラマもあるが、TVerや各種動画のサブスクリプサービスで1話の見逃し配信も行っている。気になる作品があれば今からでも視聴できる。

【あわせて読む】『いちばんすきな花』でもテーマに、国内ドラマは人類永遠の矛盾「男女の友情」をどう描いてきたか
AUTHOR

鳥羽 竜世


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