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UPDATE|2023/06/07

乃木坂46、ももクロ、夢アド…意外な実力派バンドがアイドルに曲提供、必聴の名曲は?

(左から)夢みるアドレセンス『メロンソーダ』、ももいろクローバーZ『GOUNN』、『ジャンピングジョーカーフラッシュ』が収録された乃木坂46『好きというのはロックだぜ!』



そして、そんなTEAM SHACHIの6月28日リリースのEPが、音楽ファンの間でじわじわと注目を集め始めている。収録曲全てを松隈ケンタがプロデュースしているのだ。松隈と言えば、BiSHほかWACKグループの楽曲制作やサウンドプロデュースでおなじみ。ロックバンドBuzz72+のギタリストとしても活動している。間もなくBiSH解散というタイミングでのこの話題。松隈節が今度はスターダストプラネットのアイドルグループで聴けるのか!と楽しみにしているファンも多いことだろう。

しかし、松隈がスタプラのアイドルグループに楽曲提供するのは今回が初めてではない。過去に、ばってん少女隊や超ときめき▽宣伝部(▽はハート)にも楽曲提供をしている。特に、とき宣は王道アイドルグループ。ロックなイメージがないだけに、改めて聴いてみると新鮮に響くことだろう。松隈が作曲を手掛けたのは、改名前、ときめき▽宣伝部時代にリリースされた『人生最幸のメロディ』という1曲。松隈節も感じられるが、とき宣らしい可愛らしさも全開なのでこちらも是非チェックして欲しい。

エビ中には、Saucy Dogやマカロニえんぴつといった今をときめくバンドが楽曲を提供しているほか、ばってん少女隊には、KEYTALKやフレデリックといったフェスでも人気のバンドが楽曲を提供している。やはり、スタプラ所属のアイドルグループとバンドは相性がいいようだ。

とは言え、モーニング娘。をはじめとしたハロー!プロジェクトを作り上げたつんく♂も元々はシャ乱Qのボーカリスト。他にも、ハロプロと言えば、アンジュルム好きを公言し、楽曲提供をしている堂島孝平のようなパターンもあるので、スタプラ以外のアイドルグループもクレジットに注目しながら掘ってみると、J-POPやバンド好きな音楽ファンにとっても、新たな発見があって面白いかもしれない。

さて、ここまで坂道には触れて来なかったのだが、実は、坂道シリーズにもバンドマンが手掛けた隠れた名曲がある。昨年夏にリリースされたシングル『好きというのはロックだぜ!』のカップリングに収録された『ジャンピングジョーカーフラッシュ』は、元TOTALFATのギタリストで、現在はモンゴル800のサポートメンバーなどを務めているKubotyが作曲と編曲を手掛けている。この曲は、昨年の神宮球場のライブでも披露されたほか、今年2月に行なわれた秋元真夏の卒業コンサートでも披露されたので、ファンにはおなじみの1曲。サビでの疾走感と開放感で、野外ライブでも映えるロックなナンバーだ。

最後に、筆者オススメの1曲もご紹介したい。メンバーチェンジを経て、現在も活動を続ける夢みるアドレセンスの『メロンソーダ』という曲だ。荻野可鈴や志田友美らが在籍し、メジャーで活動していた時代の代表曲。アイドルソングの夏の名曲として、今でも人気の高いこの曲を手掛けたのは、ハンブレッダーズのムツムロアキラ。

ハンブレッダーズは、先日、LINE CUBE SHIBUYAでのワンマンライブを成功させたばかり。今年の夏フェスでも活躍しそうな注目バンドである。ライブでは「スクールカーストの最底辺から青春を歌いに来ました」といった挨拶が定番なのだが、『メロンソーダ』には女子目線での甘酸っぱい片思いの青春が描かれている。是非、この曲と共に、ハンブレッダーズのインディーズ時代の楽曲『スクールマジシャンガール』にも注目して欲しい。こちらは、男子目線での片思いが描かれた青春ソング。ムツムロが手掛けたこの2曲を対で聴いてみるのも面白いだろう。

アイドルソングというだけで敬遠している音楽ファンがいるとしたら、あまりにもったいない。バンドマンが手掛けたアイドルソングの名曲はまだまだたくさんある。サブスク時代、そして、アイドルが数多くフェスに出演するこの時代、バンドファンがアイドルソングの沼にハマってもいいのではないだろうか。


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AUTHOR

南 喜一


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