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UPDATE|2023/05/10

SKE48青木詩織のレフェリーにプロレスファン拍手、荒井優希とプロレスが生んだ化学変化

(C)東京女子プロレス



すっかりプロレスに慣れきってしまったファンに「本当のルールはこうですよね?」と喚起する役割も青木詩織は担っていたのか? 対戦前、荒井優希と仲がいいことから「贔屓するのでは?」と疑念も抱かれたが、しっかりと公正に裁いた青木詩織(結果は荒井優希チームの負け)に、プロレスファンから絶賛の拍手が贈られた。確実に青木詩織がプロレスファンに「見つかった」瞬間。フツーのレフェリーシャツがとってもキュートに映るし、なんなら青木詩織モデルのレフェリーシャツが出たら、欲しがるファンもいるのでは? いつ、どこで着るかは別として。

大歓声を受けた青木詩織はまんざらでもない様子で「また機会があれば、ぜひやりたい。そのときにはパワーアップしたレフェリングをします!」。取り囲んだ報道陣は「パワーアップしたレフェリングってなんだ?」と疑念を抱いたが、その答え合わせも含めて、再登場が楽しみである。

これだけだったら波及効果とは言いがたいが、さらに面白いのはこの試合の解説をSKE48の谷真理佳が務めていたことである。

アイドルが解説席に陣取ると、少なからずファンから不評の声が出るのだが、過去に何回か登場している谷に対してはそういう声は皆無に近い。最近では荒井優希のビッグマッチの解説が谷じゃないと「えっ、なんで?」と残念がる声が飛び交うほど、彼女はプロレスファンに受け入れられている。

「いやぁ~、普通に考えたらあり得ないことなんですよ。SKE48の仲間が2人もリングに立っていて、その試合を私が解説しているって……でも東京女子プロレスさんとSKE48の相性がいいんでしょうね。当たり前のことのように受け入れている自分がいました」

解説を終えた谷真理佳はそう語ってくれた。そこに荒井優希と青木詩織が合流して、まるでライブ後のSKE48の楽屋のようなムードが広がったが、これ、もっと広がっていったら面白いよね、という話になった。

たしかにプロレスラーになるのはハードルが高いし、時間もかかるけれど、レフェリーや解説者は完全にウェルカムだった。ならばレスラー以外の役割をすべてSKE48のメンバーが担う特別興行があってもいいのではないか? 

たくさんの人に見つかる可能性があるステージとしてリングが機能すれば、荒井優希のもたらした波及効果はまだまだ広がっていきそうな気がする。

荒井優希もこうした明るく楽しい試合のほうが、きっとのびのびとやれるだろう。赤井沙希との「令和のAA砲」で保持していたタッグ王座から陥落したことで、闘いの枠は逆にグッと広がってきている。

だが、荒井優希にはそんな気持ちは毛頭なさそうなのである。それを誰よりも強く感じとっていたのは、あのアジャコングだった(後編へつづく)。

【後編はこちら】SKE48荒井優希がアジャコングと一騎打ちで覚醒前夜「私の中でいままでにない感情が生まれました」
AUTHOR

小島 和宏


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