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UPDATE|2023/03/02

武藤敬司引退の第0試合・東京女子プロレスに客席から声、声、声!「馳浩を超えた!?」とSNS騒然

(C)東京女子プロレス

武藤敬司の引退大会「KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO―WRESTLING “LAST” LOVE~HOLDOUT~が2月21日に東京ドームで開催された。ダークマッチの2試合目には東京女子プロレスが登場し、引退興行に華を添えた。そんな歴史に刻まれた1日を、元週刊プロレスの記者、小島和宏はどう見たのか? 前後編にわたり、レポートする(前後編の後編)。

【前編はこちら】武藤敬司引退・90年代プロレスの最終回と令和女子プロレスの夜明け、伊藤麻希が空気を変えた

【写真】「馳浩を超えた!?」とSNS騒然、渡辺未詩の豪快なジャイアントスイング【54点】

ドームのど真ん中に立つ、といっても東京女子プロレスの試合はメインイベントではない。

17時からの試合開始に先駆けて行われる、いわゆる『第0試合』。だから、まだ照明もしっかりと組まれておらず、客席も明るいまま。

しかも第0試合のスタートは午後4時。週末ならまだしも平日(火曜日)の夕方早い時間だ。チケットは売れているとはいえ、この時間には間に合わない人も多いだろうし、かなり客席がザワザワした中での試合になることが予想された。

しかもリングの音を拾うマイクが設置されていないようで選手の声も、レフェリーがリングを叩くカウント音さえも客席には届かない(PPVではしっかりカメラが音を拾っていたので、観戦して感じるものはまったく違うものになっていたと思う)。なかなか厳しい環境下になるはずだった。

だが、そうはならなかった。なぜかというと、この時点でかなり客席が埋まっていたから。みなさん有休などを駆使したのだろう。この『祭り』をめいっぱい楽しもうと早い時間から来場。そういう心意気だから、しっかりとリングを注視してくれる。入場ゲートにあるNOAHの大きな電飾も、この試合だけはグリーンではなくピンクにライトアップ。女子プロレスらしい彩りにドームがつつまれた。

この日は不織布マスクを着用していれば声出しOK。ただ、3年間も黙って観戦する習慣がついてしまっているので、なかなか声を出しにくい。

そんな状況を打ち破ったのは伊藤麻希。タッチを受けてリングに入ると、なぜか、その手にはマイクが。入場してすぐにリングアナからマイクを奪うのならわかるが、わざわざ用意していたのか?

『世界でいちばんかわいいのは?』

コーナーポストに昇って、客席にそう問いかける伊藤。じつはコレ、東京女子プロレスのリングでは「お約束」のアクション。観客が『伊藤ちゃーん』とレスポンスするまでがワンセットになっている。

しかしながら、ここはプロレスリング・ノアの会場。彼女たちを知らない観客が大多数を占めている。客席がシーンとなってしまう危険性もあった。まさに大バクチだ。

だが、客席からは『伊藤ちゃーん!』の声、声、声! さすがに3万人の大合唱とはいかないが、それでも数千人が叫んでいるように聞こえた。

AUTHOR

小島 和宏


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