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UPDATE|2023/02/15

櫻坂46が『桜月』で迎える大きな転換点、“ぶりっ子キャラ”守屋麗奈が導くグループの新境地

守屋麗奈/櫻坂46『桜月』


これまで櫻坂46としては森田ひかるや山崎天ら二期生が表題曲のセンターを務めてきた。かねてから欅坂46からグループの基盤を築いてきた一期生ではなく、二期生をパフォーマンスの中心に添えてきたことは櫻坂46の層の厚さを感じさせる。また、2ndシングルまでは森田がセンターを務め、3rdシングル以降に至っては田村保乃、山崎とフレキシブルにセンターが入れ替わってきた。これはどのメンバーでもセンターに立てるポテンシャルを秘めたグループであることを示すことができると同時に個性が世間に伝わりづらいというある種のデメリットも抱えている。

そうした中で鍵になるのが守屋の存在ではないだろうか。先述したように、守屋のぶりっ子キャラに代表される明るいパーソナリティは、朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)でもその愛されキャラが遺憾なく発揮され、麒麟の川島明や矢田亜希子ら共演者を巻き込んでいた。結果的に、老若男女が視聴する人気番組を通じて、彼女の存在は多くの視聴者に広く認知されてゆく。元々は櫻坂46という看板を背負って臨んだものだったこの活躍も、次第に守屋の存在がグループの存在以上に大きくなり、以降は守屋個人に注目が集まるようになる。

そんな彼女がセンターに立つことで期待されるのは、櫻坂46がより世の中に広まっていくこと。昨年は世間に対してグループの集大成を見せつける場でもある『NHK紅白歌合戦』への出場が叶わなかった。ここ数年でバラエティやモデルと外仕事で存在を大きくし、これまでとはまるで異なるセンター像を持つ守屋の存在はグループがさらに一歩先へと進むきっかけとなるはずだ。

また、カップリング曲となる『Cool』についての情報も解禁となり、センターには大園玲が初めて抜擢。大園は今年4月に1st写真集の発売が決定、各アイドル誌でも表紙を飾るなど、確実に注目を集めているメンバーだ。『桜月』とは異なる、力強くメッセージ性のある楽曲で、表と裏で櫻坂46の多彩な魅力が現れている。ただ一点を見つめる大園の力強い眼差しと自由で開放的なダンスはこれまでの櫻坂46の世界観を引継いでいるようでもある。新たなキラーチューンとしてライブで早く見てみたい。

さらに同シングルには三期生曲『夏の近道』も収録される。お披露目から早くもオリジナル曲を歌うことになる彼女たち。YouTubeではドキュメンタリーも公開され、必死の思いで食らいつくメンバーの過酷なレッスンの様子が映し出されている。彼女たちの姿勢から伝わってくるのはグループの看板を背負うことの大きさ。しかし、櫻坂46には心強い先輩たちがいるので、胸を借りるつもりで伸び伸びと活躍してほしい。

櫻坂46は新キャプテンの就任、そして三期生の加入と転換期を迎えている。ここからが本当の勝負所だ。公式ブログで守屋は「また新たな櫻坂を発見していただけたら嬉しく思います」とコメントしていた。守屋を中心に櫻坂46がこの先のまだ見ぬ新しい景色を見せてくれることに期待したい。

※山崎天の「崎」は「たつさき」。

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AUTHOR

川崎 龍也


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