FOLLOW US

UPDATE|2023/01/28

アカデミー賞インド代表で世界的注目 歌や踊りのないインド映画『エンドロールのつづき』の監督を直撃

(C)2022. CHHELLO SHOW LLP



──ナリン監督はかなりの映画マニアだと聞きました。インド映画以外の最近観たもので良かった作品があれば教えていただきたいです。また、選ぶのが難しいかもしれませんが、ハリウッドやイギリスで起用してみたい俳優はいますか?

パン・ナリン監督 まずスティーヴン・スピルバーグの『フェイブルマンズ』、そして『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と『UTAMA~私たちの家~』です。また俳優ですが、キアヌ・リーブスとアダム・ドライバーとは仕事をしてみたいです。そして日本の役者も起用してみたいと思います。実は、すでにハリウッド映画の企画が進行中なんです。(その作品にキアヌ・リーブスやアダム・ドライバーが出演するかは不明)楽しみにしていてください。


以上がナリン監督とプロデューサーのディールによる貴重なインタビューだ。『エンドロールのつづき』は、ボリウッドの北インド映画でもトリウッドやコリウッドの南インド映画でもなく、西インド映画。インタビューかららもわかるように、インドと言っても地域によって映画業界の発展と成長の仕方が全く異なっている。日本ではどうしても、全てをひっくるめて「インド映画」と言ってしまうが、そもそも一括りにできるようなものではないのだ。

日本においての「インド映画」のイメージを良い意味で更新してくれる作品である。これをきっかけにもっとインドという国に興味を持ってもらいたい。そして間違っても「インドらしくない映画」とは言わないでもらいたい。それは海外の人が日本映画を観て、サムライやヤクザがいないから「日本らしくない」と言っているのと同じことなのだから。

▽『エンドロールのつづき』作品情報

【ストーリー】
9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、信仰するカーリー女神の映画は特別と、家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返った映画館、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再び映画館に忍び込むが、チケット代が払えずつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが……。

【クレジット】
監督・脚本:パン・ナリン 
出演:バヴィン・ラバリ
2021年/インド・フランス/グジャラート語/112分/スコープ/カラー/5.1ch
英題:Last Film Show
日本語字幕:福永詩乃 G  応援:インド大使館 
配給:松竹 協賛:スズキ株式会社
ALL RIGHTS RESERVED (C)2022. CHHELLO SHOW LLP
公式HP movies.shochiku.co.jp/endroll
Twitter:@shochiku_youga 
インスタ:@shochikuyouga 
fb:@shochiku.youga

【あわせて読む】制作費インド映画史上最高97億円、世界で話題の映画『RRR』は日本人のステレオタイプを崩せるか?

RECOMMENDED おすすめの記事