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UPDATE|2022/11/02

SKE48を卒業、担当記者が見たアイドル・須田亜香里の「プロとしての姿勢と覚悟」

(C)2022 Zest, Inc. / AEI


 卒業公演での須田は「プロとしての姿勢」だけでなく、「覚悟」という言葉も使った。これまでのインタビューでも、彼女から覚悟を聞いたことがある。

「血がにじむくらいアピールしようと思ってました」

 加入当初を振り返ってもらった時の言葉だ。

「目立つためにはどうすればいいか。逆算して行動していました。私に気づいてくれた人をどうやって自分のブログにまで誘導するか――。そういうことをすごく意識していました」

 ある番組で、加入当時に高級ブランドバッグを持っていたところ、スタッフから「やめなさい。そういう物を使っているアイドルをファンは応援したくならないでしょ?」ととがめられ、3千円のバッグに替えたエピソードを話したことがある。

 初めてカップリング曲に選ばれた際、「他の研究生が選抜になって、負けた気がして。(自分の力が)足りないんだなって思いました」と話している。

 初選抜になった時は、「もっと上を目指したいです。まだチームの公演ではソロパートがもらえなくて、端っこで踊ることが多くて。だけど、観てくれる方はいてくださるんです。まずはチームでの居場所を確立したいです」と語ってくれた。

 その翌年には、「今年の目標は、AKB48さんのアンダーガールズに入ることです。そのくらいの努力はしているつもりです」と胸を張った。

 須田は常に上を見ていた。SKE48には先輩がいたし、東京にはAKB48がいた。目的地に到達するためには、血がにじむような努力をする。それが須田のいうところの「覚悟」なのだろう。

 自分を追い込んだ結果、心が折れ、泣き崩れたこともあった。だが、そのたびに立ち上がってきた。それが強さの理由だ。
AUTHOR

犬飼 華


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