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UPDATE|2022/10/29

キュウ・ぴろが明かす錦鯉に解散を止められた夜「M-1なんてお前らのための大会だろう」

キュウ ぴろ 撮影/松山勇樹



──昨年のM-1で活躍した錦鯉やランジャタイはキュウと関係の深い芸人だと思います。刺激は受けましたか?

ぴろ 錦鯉さん、ランジャタイさん、モグライダーさん、真空ジェシカ……僕らが何度も同じ舞台に立った人たちが決勝で活躍して、悔しさを感じました。友達がみんな合格して、僕らだけ落ちた感覚というか。決勝に進んでいたら絶対に楽しかったのに、と思ってしまいます。

──錦鯉さんに解散を止められたことがあるとか。

ぴろ 6年前になるんですけど、キュウを組んで2年くらい経って、「もっと可能性があるんじゃないか」「このままだと遠回りになるんじゃないか」と解散を考えたんです。その話が耳に入ったみたいで、(渡辺)隆さんから「ライブが終わって飯を食うから来いよ」と新宿の思い出横丁に呼び出されて。家から駆けつけると相方もいて、隆さん、長谷川雅紀さんと4人で情熱ホルモンで飯を食うことになったんです。隆さんが、レバーをひっくり返しながら「意味がわからねぇよ。お前ら解散するなよ」と言ってくれて。あの時、初めて「芸人が芸人の解散を止めることってあるんだ」と思いました。

さらに、隆さんは「来年(2015年)からM-1が再開するらしいじゃん。M-1なんてお前らのための大会だろう」とありがたい言葉をかけてくれたんです。裏でも「ソニーからM-1決勝に行くなら俺らかキュウしかいない」と話していたみたいで。結局、僕らは解散したんですけど、半年後に再結成したのは、錦鯉さんの言葉が引っ掛かっていたから。再結成した後、隆さんに挨拶するのが怖くて仕方なかったです。3回くらい報告したんですけど、そのたびに「聞いてねぇ」って言われました(笑)。

──M-1の決勝に行くことが、錦鯉への恩返しにもなると思います。

ぴろ 本当、そうですね。

【後編はこちら】キュウ・ぴろが異質なスロー漫才にこだわる理由「まわりと同じようなネタをしても楽しくない」

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