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UPDATE|2022/09/29

「令和の大仁田劇場」開幕、元週刊プロレス記者が語る“怒っている”大仁田厚と緊迫の一騎打ち

大仁田厚と小島和宏



大仁田厚がいなかったらFMWという団体は旗揚げされなかったし、大仁田厚がいなかったら大ブレイクすることもなかった。それを大前提として「でも、こんな人たちのこういう努力がなかったら大ブレイクする前にFMWは潰れていたかもしれない」ということをこの本を通じて、僕は多くの人たちに伝えたかった。いや、僕が書かなかったら、そういった事実は誰にも知られることなく「なかったこと」にされてしまう。だからこそ、今回の本の主役は「大仁田厚以外の人たち」にしたかったのだ。

もちろん、こっそり書いて、こっそり出版するという手段もあったのだが、それだけはさすがに避けたかった。ちゃんと大仁田に本を渡し、読んでもらい、その上で感想をもらう。そこではじめてこの書籍は本当の意味で完成する、と勝手に考えていたからだ。

ただ、それは人前でやらなくてもいい、とも思っていた。雑誌での対談などで実現すればいい、と。そもそもイベントを企画したところで大仁田に断られたら、開催すらできないし、まったく大仁田厚にとってメリットのないイベントだから、きっと出てきてはくれないだろう。

ところが、である。なぜか大仁田は出演を快諾してくれたのだ。そこで『ノー忖度!言論地雷爆破デスマッチ』というタイトルをつけて、トークバトルを開催することとなった。僕自身、よく覚えていなかったのだが、30年以上にも渡る関係性なのに、いままで一度もトークショーなどで大仁田と共演する機会がなかった。ひょっとしたら、これが最初で最後の「一騎打ち」になるかもしれない。そう考えたら、イベントも何週間も前から全身に緊張感が走った。

AUTHOR

小島 和宏


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