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UPDATE|2022/07/12

SKE48荒井優希がベルト初戴冠、2年ぶりの“声出し”復活に「これが声援パワーなのか!」

SKE48荒井優希 (C)東京女子プロレス



若い選手の中には紙テープ初体験の子も多かったのだが、あぁ、女の子だなぁ、と感じたのは自分のイメージカラーの紙テープをおもわず胸のあたりでギュッ!として感動に浸っているシーンを多く見かけたこと。その一方では紙テープ初体験ということで片付け方にも慣れておらず、見かねたスタッフがリングサイドに駆けつけて片付けを手伝う、というシーンも。2年という月日の長さを感じずにはいられない光景だった。

チャンピオンの鉄壁な連携に振り回された赤井沙希と荒井優希は大苦戦。最初は「行けっ!」と赤井が簡潔に指示を出し、それに合わせて荒井が動く、というタッグワークを発揮していたが、いつしか完全に分断されてしまう。そもそもマジラビはアイコンタクトだけでお互いの動きをコントロールしてしまうので、連携のスピードでは敵いっこないのだ(坂崎ユカが技をかけながら、空いているほうの手でハンドサインを出し、それを見た瑞希がサッとカットに入ったシーンには驚愕。試合の流れを1秒も止めず、相手チームにも動きがバレない究極のテクニックだ!)。

そんな劣勢をひっくり返す原動力となったのは、まさに「はじめての声援」だった。

「あっ、これが声援パワーなのか! とびっくりしました。本当にいろんな方向から声援が飛んでくるんですよ(アイドルのステージでは正面にしか客席がないので、四方からの声援は味わえない)。本当に力になるんですね。パッと客席を見たら、SKE48の会場でも応援してくださるファンの方が一生懸命、声をかけてくださっていてたんですよ。ありがたいですよね、本当に」

ただ、SKE48ファンはプロレス流の応援に慣れていないからか、瑞希のクロスフェイスロックでグイグイ締めつけられる大ピンチにも「アライ」コールが爆発しなかったのは、ちょっと残念だった(ひときわ大きな手拍子による応援は巻き起こったが……)。それでも荒井優希は「きっとみんななら楽しみ方を見つけてくれるはず!」と、プロレス会場における新しい関係性に期待していたのが面白いところでもある。

はじめて体感した応援パワーでチャンピオンチームの猛攻を耐え抜いた荒井優希は、いままでに見せたことがなかった後ろからのFinally(かかと落とし。通常は真正面から放つが、この日は無防備な角度から一撃!)で突破口を開くと、赤井の必殺技である新人賞(二段式顔面蹴り)をふたり同時に放つという本邦初公開の合体プレーで見事、タッグ王座を獲得した。

AUTHOR

小島 和宏


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