FOLLOW US

UPDATE|2022/06/13

女優・看護師、空手家…TikTokでも話題、長野じゅりあのキュートすぎる空手バカ一代記

撮影/松山勇樹


──センスがあったということでしょうか。

長野 いや、センスはまったくなかったです。むしろセンスがないぶん、努力でそこを補うタイプで。なにしろ5歳の段階で、1日3時間の練習を週7日やっていたんですよ。というか、5歳から18歳まで1年365日まったく休んだことがないんです。インフルエンザのときも練習はしていたくらいですから。さすがにインフルのときは道場ではなく、家で稽古していましたけど。周りからは「運動神経がいいんだね」とか言われますけど、私、まったくそんなことはないんですよね。

──最初は親にやらされただけだったのに、なぜわずか5歳で練習の鬼に?

長野 小さい大会で優勝するようになると、「負けたくない」という気持ちが芽生えてきたんです。勝てばお菓子も買ってもらえるし、周りからもすごいねってチヤホヤしてもらえるし、単純にそういうことが子供心にも気持ちよかったんですよね。

──空手の世界では、最高でどこまで行ったんでしょうか?

長野 10~11歳クラスで世界一を獲ったことがあって、キャリア的にはそこが最高峰でしたね。世界大会だからすごい数の選手が参加するんですけど、まず地域ごとの予選で勝ち抜くことも大変なんですよ。型の試合なので、基本的には技の美しさを競うことになります。あとは1人でやっていても、相手がそこにいるように演舞することも大事でした。

──当然、黒帯でしたよね?

長野 もちろん。黒帯は小2で取りました。10歳の時点では初段、今は2段を持っています。なんだか自分でも不思議なんですよね。習い事は空手以外にも小さい頃からいろいろやっていて、ダンス、テニス、ピアノ、水泳、柔道、キックボクシングと本当にいろいろ通ったんですよ。だけど、全部ダメ。1ヵ月以上続いたものは何もなかった。塾すら続きませんでしたね。だけど、なぜか空手だけはムキになって練習していたんです。

──空手の何がそこまで長野選手を夢中にさせたんでしょうね?

長野 自分でできる練習量のMAXを出せば世界一にもなれる。そう考えたら、やっぱり練習にも熱が入りますよね。あとは空手ってスポーツであると同時に武道の要素も強いから、礼儀作法とかも自然に身につくんですね。小学生のうちから挨拶とか上下関係とか敬語とかも「押忍!」の精神で理解できていたから、学校でも「じゅりあちゃんは偉いね~」とか褒められることが多かったんですよ。それが最高にうれしかった。小学生なんて大人に褒められることが最高の勲章ですから(笑)。もう本当に空手のことしか考えていなかったもんなぁ。(中編に続く)

▽PROFILE
ながの・じゅりあ◎1996年2月10日、島根県生まれ。T159cm、B80・W60・H86。趣味:筋トレ、旅行。最近、ハマっていること:洋服の毛玉取り。最近の悩み:身体を絞りたいけど、シュークリームやドーナツがやめられないんです。好きな男性のタイプ:強そうな格闘家タイプに守られたいという気持ちもあるけど、どういうわけか「僕を守って~」みたいな弱々しい男性に好かれる傾向があります(笑)。でも今は恋愛よりも自分の夢を実現させることに熱中しているので、胸キュン要素は韓国ドラマだけで十分かな。

5歳より空手を始め、2006年の「第5回糸東流空手世界選手権大会 形の部 9歳~10歳 女子3級以上」にて優勝を飾り世界王者に。2011年には『サルベージ・マイス』で女優デビュー。看護師として病院に勤務しつつ、グラビアやバラエティなどでもマルチに活躍を続ける。2022年3月、東京女子プロレスの両国国技館大会でリングデビュー。TikTokやYouTubeでも絶大な人気を誇る。

【中編はこちらから】空手家から看護師、女優へ…長野じゅりあが語るひとつに絞らない生き方
AUTHOR

小野田 衛


RECOMMENDED おすすめの記事