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UPDATE|2022/06/20

ロバートを追っかけて15年、少年だったファンがテレビ局員に「3人の番組を作り恩返しをしたい」

篠田直哉 撮影/西邑泰和



──大学の学祭でロバートを招くことに成功し、通常は複数の芸人で構成するイベントを「ロバート単独ライブ」にして大盛況、ロバート愛を強みに、就活まで乗り切ったという偉業も。

篠田 学祭はロバートさんが「いつもライブを観に来てくれている少年だから」とマネージャーさんに話をして来てくれました。就活に助言をくれたのも秋山さんです。メ~テレのインターンで秋山さんのVTRが流れたのもこれは絶対に縁だと思いましたし、おかげでちゃんとアピールができました。運がよかったというのと、決してひいきはしないけど、さりげなく見守ってくれたロバートさんの存在がなかったら、今の僕はいないんです。

──メ~テレのインターンシップで、秋山さんがVTRで登場したそうですが、こんな奇跡があるのかという(笑)。今後の目標は?

篠田 僕のここまでの人生が全部本に詰まっていますが、もちろんまだまだ過程でロバート3人の番組を作りたいという目標は達成していないですし、恩返しはまだできてないんです。以前作った秋山さんの番組は、秋山さんのキャラクターで面白くしていただいたという感覚で、番組としては面白くできたと思いますが、見たことのない秋山さんを見つけたというディレクターとしてのやり切った感は全然ないんです。次はもう少し秋山さんを頼りすぎずに、「面白い演出だね」と言ってもらえるような番組ができたらという目標があります。

──この本で伝えたかったことは?

篠田 僕の話というよりは、ロバートさんがどんな人かというところをちゃんと伝えられたらいいなと思います。特に秋山さんはプライベートを見せない方なので、秋山さんに「(この本)大丈夫でしたかね?」という話をしたときは、「お前も徐々に俺らに近づいて、俺も徐々に距離詰めていった感じがあるから、いいんじゃないかな?」みたいに言ってくれました。コントやトークの面白さだけではない、ロバートさんの人の魅力が伝わったらいいなっていうところは話したかったところです。

──推しが夢を叶えるためのアドバイスなどありますか?

篠田 偉そうなアドバイスが全くできなくて…。どうしてかと言うと、本当にロバート3人の人のよさと、僕のたまたまの運だけでこういったありがたい仕事をさせてもらえたんです。だから、「何かをやったらうまくいきますよ」というのはないんですけど、何の役にも立たないはずのメモと自分の趣味がうまく将来にハマる時がある。それは僕が体験しているので、何の役にも立たないことが好きでもいい、何か好きなものがある人は突き詰めて、「これなら絶対負けない」というものを持つことが大切なのかなと思います。

僕は小学校5年までとても暗い子で、ロバートさんと出会ってから、自分の居場所や表現できるもの、そして自分が今も誰にも負けないものが「ロバートが好き」です。何の役に立つかわからなかったロバート好きが役に立つ場面が出てきたので、好きでいれて良かったなと思います。


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