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UPDATE|2022/02/04

大食い・ロシアン佐藤が語る大会引退宣言の理由「今後は“食べることの幸せ”をもっと広めたい」

ロシアン佐藤 撮影・西邑泰和



──エッジニア合同会社では共同代表であり、COOも務めているのだとか。

佐藤 そうですね。会社の中で私が担当しているのがOTEMOTO部門で、そこでやっているYouTubeが「おなかがすいたらMONSTER!」「Party Kitchen - パーティーキッチン」という位置づけになります。今後の活動として、私は「幸せを届ける食」というテーマをポジティブに世の中へ伝えていきたいんですよ。幸せを感じるタイミングって、ごはんと一緒のときが多くないですか? 誕生日しかり、何かのお祝い事しかり……。

──それは確かにありますね。

佐藤 特に私は昔からある農家で育ったので、みんなでワイワイごはんを食べるという原体験が関係しているのかもしれないですね。私が住んでいた地域には、直会(なおらい)と呼ばれるものがあるんです。これはお祭りが終わってから集まって食事をするイベントなんですけど、子供心にすごくワクワクしていたんですよね。それからおじいちゃんが亡くなったときも、田舎だから近所の人がうちに集まり精進料理を作ってくれまして。おじいちゃんがいなくなったことは当然すごく悲しいんですよ。でも「今日は故人の思い出を語りながら、いっぱい食べてください」ということになると、そこで楽しい思い出話も出るものだから、みんなも笑顔になったりするんですね。そういう感じで気づいたら私の人生って常に食べ物とリンクしているし、他人よりいっぱい食べているからこそ伝えられることもあるはずなんです。

──OTEMOTOプロジェクトの活動に手応えは感じますか?

佐藤 はい、おかげさまで。「動画を観て料理が好きになりました」とか「子供が食べるときに『いただきます』と言ってくれるようになりました」って声を聞くと、始めてよかったなとしみじみ感じますね。食文化というのは本当に奥が深いし、たとえば1人だけで食事したがる「孤独のグルメ派」だっているわけじゃないですか。そういった多様性も認めつつ、食べることの幸せをもっともっと広めていきたい!作ること、食べること、それぞれのものがたりをすべてまるっと伝えることで、自分なりの「食の幸せ」がある世界にしていきたい!というのが今の私の考え。すごくやりがいを感じているので、もっともっとOTEMOTOプロジェクトを大きくしていきたいです。
AUTHOR

小野田 衛


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