続けて、「気の抜けたサイダー(涼花萌、西條和、天城サリー)」の「ソフトクリーム落としちゃった」。「フーワ、トルットゥ」と甘いハーモニーでしびれさせ、唯一無二のピュアネスを築き上げる。炭酸が苦手なため、ちょうどいいユニット名だったという涼花萌が人差し指を立てながら問いかけるセリフもキュート。
「ソフトクリームを落としちゃうなんて悲劇的なことが起きても、大好きなひとといたらしあわせ」と、可愛いだけではない楽曲の世界観をアピールした。
さらに、『ポニーテールは振り向かせない』を初披露。清涼感のある繊細な楽曲で、ステージ前方へと駆け寄るようにして放たれる切なくも爽やかな叫びは、まるで青春ドラマの1シーンを見ているようだった。
そして、疾走感あるクライマックスを締めくくる本編ラストナンバーは『風は吹いてるか?』。西條和は「何をするにも難しい世の中になっていますが、それでも、もがきうごけば、風は吹く。そんな気持ちを込めて歌わせてもらいます」と告げた。
アンコールでは、三四郎から届いたメッセージVTRが流れ、成長の軌跡が詰まったテレビ番組『22/7 計算中』のBlu-rayボックス発売を発表。最後に、あらためてリーダーの帆風千春が「ずっと応援してくださっているみなさまのおかげで迎えられた、デビュー3周年です」と、感謝を伝える。
短い言葉だが、そこには、TVアニメ『22/7』やアプリゲーム『22/7 音楽の時間』を通して、キャラクターと共に生きるという夢が実現するとともに、さまざまな荒波を越えてきた激動の一年間に馳せた思いがにじんでいた。
全16曲、1時間45分にわたるアニバーサリーライブは、さらなる躍進を予感させながら終演を迎えたのだった。
文責:キツカワトモ