ほかにも、『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日)に出演している鈴鹿央士、『ワンルームエンジェル』(MBS)に出演中の上杉柊平はいずれも前クール『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜』(TBS)にレギュラー出演していた。
今期、鈴鹿は同性である男性を恋愛対象とする超クールなイケメンを演じている。前作『18/40』(TBS)でも見せた、好きな人への献身的な姿勢と愛情表現は今期も引き継いでいる。大学生らしい幼い一面を見せていた前作とは違い、繊細で伏し目がち。人と距離を置くタイプへと見事に切り替えた。
最後に、今期もっともシュールなキャラクターを演じているのが上杉だろう。コンビニでのアルバイトもクビになってしまうほど運も気力もない男で、『18/40』で深田恭子演じる主人公のパートナーとして、精神面でどっしりと支えていた俳優だとは思えない。それほど前作では好青年を演じきったと言える。今期の無気力な雰囲気も作品によく馴染んでいる。
ドラマの出演が途切れないのは、今注目の俳優であり、名実ともに人気があるからだといえる。しかし出演が続き、出演作が増えるほど演じ分けの難しさも倍増するはずだ。ここで紹介した5人の俳優は、前作もさることながら、今期のドラマも大いに盛り上げている存在。その根底には見る人を飽きさせない演技力が基盤にあるということの証左だろう。前クールの作品を見ていた人は、演じ分けにも注目してみるとより面白さが増すかもしれない。
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