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UPDATE|2023/10/09

25周年に懐かしのMV大公開、ハロプロの隠れた名曲・名物ユニットを映像とともに振り返る

アップフロントチャンネル『メロン記念日「This is 運命」Music Video』より


モーニング娘。が国民的グループに成長した2000年になると、00年代前半にブームになる、グループの枠を越えたシャッフルユニットが作られ始める。そのはしりが黄色5・青色7・あか組4の3ユニット。ユニットの人数と色を組みあわせただけのシンプルな命名だが、モーニング娘。・T&Cボンバー・ココナッツ娘。・平家みちよがこの混合ユニットに参加。黄色5のファンキーな『黄色いお空でBOOM BOOM BOOM』、青色7の『青いスポーツカーの男』がロック調、あか組4の『赤い日記帳』がバラードと、サウンドの特徴もくっきり分かれている。

MVを見てみると、当時のモーニング娘。メンバーの立ち位置も興味深い。青色7の『青いスポーツカーの男』では市井紗耶香がセンターで矢口真里と飯田圭織がフロントに立ち、『黄色いお空でBOOM BOOM BOOM』には安倍なつみと保田圭が参加して、特に保田の明るい空気感が楽曲を引き立てる。『赤い日記帳』では後藤真希がアイドル然とした赤いミニスカートの衣装で、圧倒的なセンター感を醸し出している。このMVでは中澤裕子が涙を浮かべるシーンがあるが、これには中澤が楽曲に共感するあまり本番で涙してしまい、そのまま採用されたというエピソードがあるそうだ。

市井・保田・後藤の3人は当時『プッチモニ』としても活動していたが、テレビ出演時にしばしば着ていたパーカーの配色(市井:青、保田:黄、後藤:赤)とユニット配属が一致しているのも面白い。この3組の後にも三人祭・7人祭・10人祭といったお祭り的なユニットが花開くが、その先駆けになった活動でもある。

モーニング娘。メンバーによるユニットの「タンポポ」といえば、『乙女 パスタに感動』『恋をしちゃいました!』前後のガールズポップ風のかわいらしいイメージが強いが、結成当初のいわゆる第1期時代はクールで大人びたカラーのユニットだった。1stシングルの『ラストキッス』(1998)から石黒彩・飯田圭織・矢口真里の3人によるハーモニーが哀愁を醸し出していて、とりわけ矢口は後年にミニモニ。やバラエティで見せる親しみやすさとは違うクールな顔を見せている。

1期時代後半の『聖なる鐘がひびく夜』(1999)の時期から転換が図られていたが、石黒が卒業して石川梨華と加護亜依が加わっての『乙女 パスタに感動』(2000)でキュートでお洒落なセンスを備えた都会的なユニットカラーになった。お姉さんポジションの飯田と矢口、正統派アイドルの石川に妹キャラの加護というメンバーも絶妙で、2020年代に見ても洒落たデザインのMV衣装にもつい目をもみはってしまう。


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