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UPDATE|2023/08/24

赤井英和の娘・赤井沙希が引退写真集発売「プロレスラーならではの肉体を見せられるのは最後かも」

撮影:鈴木ゴータ/講談社

DDT所属の人気女子レスラー、赤井沙希がプロレス引退メモリアル写真集『GRACIA』(講談社)を8月10日に発売した。デビューからちょうど10年でレスラー人生に幕を下ろす彼女が、本写真集に込めた思いとは…? 元週刊プロレスの記者、小島和宏が直撃した。

【写真】『GRACIA』より赤井沙希お気に入りカット

10年前、赤井沙希がプロレスデビューすると聞いたときは、正直、不安しかなかった。体力的なものや、技術面での不安ではない。プロレスファンにとって、ちょっと美しすぎる、そして気品高すぎる存在だと思ったので、はたして受け入れられるだろうか?という不安だった。

デビュー戦からしばらくして、DDTの高木大社長にこの懸念について尋ねると、やや興奮気味に「もうね、そういう問題じゃないですよ! 女性ファンが一気に増えたんですよ。いままでなかなか結果が出なかったのに、赤井さんひとりが加入したことで流れが変わった。これはすごいことですよ!」と熱弁した。

赤井沙希はプロレスファンの裾野を拡げた救世主だったのだ。

「それは最初から意識していました。プロレスラーになる、といっても、私が体重を20キロも30キロも増やして、ものすごく大きくなるのはちょっと違うじゃないですか? 私にしかできないものをお見せして、いままでプロレスに興味がなかった方にも知っていただく。そういう意味で私の使命は、この10年間で果たせたかな、と思います」

デビューからちょうど10年で赤井沙希はプロレス人生に幕を降ろす。引退、というと全身ボロボロになって……と思ってしまいがちだが、彼女の場合、けっして、そういうわけではない。まだ3年でも5年でも闘えるけれど、あえて10年という区切りで引退する。朽ちる前に美しく散る、という美学を貫くために。

「私のイメージって薔薇だと思うんですけど、プロレスラーとしての理想像を花に例えるなら桜なんです。桜って美しく満開に咲いて、パッと散るじゃないですか? 私も10年前にプロレスラーとしてデビューした両国国技館で美しく散りたい。それはきっと12年目とか13年目では、ちょっと違うと思うんです。10周年を迎えたいまだからこそ、という想いはあります」

AUTHOR

小島 和宏


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