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UPDATE|2023/08/24

赤井英和の娘・赤井沙希が引退写真集発売「プロレスラーならではの肉体を見せられるのは最後かも」

撮影:鈴木ゴータ/講談社



11.12両国国技館での引退試合に向けて、現在、ファイナルカウントダウンが進行中。いままでにないペースで試合が組まれているが、赤井沙希は「ぜひ早い段階で試合を見にきていただきたい」と語る。

「ありがたいことに、今回、引退記念写真集を出したことで、プロレスラーとしての私を知っていただいた方もたくさんいらっしゃるんですよ。みなさん『引退試合は見にいきます!』って言ってくださるんですけど、一試合にどれだけのものを詰めこめるかわからないので、もうちょっと前から会場に来ていただけると(笑)。さっきも言いましたけど、私にはまだ何年か闘える力が残っている。そのすべてを残り3か月ですべて放出するつもりなので見届けてほしい」

東京女子プロレス8.17新木場大会ではルーキー5人の中に入った異色の6人タッグマッチに出場。パートナーふたりが弱冠15歳という衝撃的な歳の差で話題を呼んだが、じつはこれ、赤井沙希のリクエストによるマッチメイクだったという。

「一緒に闘ったり、組んだりすることでなにかを感じとってもらえたらな、と。お母様の年齢を聞いたら、私よりも年下であぁ……となりましたけど(苦笑)」

まだ15歳のルーキーに余裕なんてないだろうけれど、リングに立っているだけで気品漂う赤井沙希の立ち居振舞いを眼前で体感できたことは、いつか、きっと役に立つ。昨年『令和のAA砲』を結成してタッグ王座に君臨したSKE48・荒井優希とは、9.18名古屋大会で最後の合体が決まっている。唯一無二の存在と思われた赤井沙希だが、その遺伝子は彼女の手によって着実に次世代のメインイベンターたちに継承されている。どのような形で芽吹いていくのか? いまから楽しみだ。

しかし、ここまで悲愴感のない引退ロードも珍しい。ある意味、全盛期のままピリオドを打とうとしているのだから、当然だし、ひとつひとつの試合のテーマが明確なので見る側の集中力も高い。そんな状況を本人は「お尻に火がついて、いっぱいいっぱい」と笑うが、そこには焦燥感はまだない。

そう、赤井沙希の“最終章”はまだはじまったばかり。赤井沙希が10年かけて紡いできたプロレスラーとしての物語が完結していく様を、リアルタイムで目撃できる権利は、いまから見始めても、まだ手に入れることができるのだ。

AUTHOR

小島 和宏


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