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UPDATE|2023/05/21

BreakingDown8で韓国アウトローと対戦、闘う料理人・こめお「必死にもがいていれば何者かにはなれる」

撮影/丸山剛史


改めて言うまでもなく、こめおはBreakingDownの看板選手だ。人気者であることは間違いない。だが同時に多数のアンチを抱えていることでも知られており、ツイッターではことあるごとに炎上騒ぎを起こしている。なぜここまで嫌われているのか? 本人は次のように分析する。

「存在が尖っていますからね。飯田(将成)さんのように特別強いわけでもないのに。視聴者からしたら、実力的にはまだまだ全然なくせにイキがっているものだから、『なんだよ、俺でも勝てるじゃん』って感じるはずなんですよ。結局、俺ってすごくわかりやすい標的なんだと思う。もともと格闘技ファンってタチの悪いアンチが多いんだけど、BreakingDownに関しては全部そのアンチが俺に集約されているイメージ」

もちろんアンチの存在は人気の裏返しであり、熱烈にこめおを支持する層も存在する。実際、ファンの存在は本人にとっても大きなモチベーションになっているようだ。

「くすぶっている奴らからしたら、たぶん俺の存在って等身大なんだと思う。俺は本当に何者でもなかったし、刑務所から出てきて必死に暴れ散らかしていただけの存在。もちろん天才なんかじゃ決してない。でも、だからこそ伝えられることがあると思うんですよ。みんながみんな、朝倉未来や朝倉海になれるわけじゃないですから。クサいことを言うようだけど、やっぱり人間は夢とか希望を持つことがすごく大事だと思う。たまたま俺は料理人として自分の進む道が見つかったけど、何も見つけられず腐っていく奴もいっぱいいますからね」

こめおはBreakingDown4で初登場したときのことを「居場所を作ろうと、もがき苦しんでいた。あの時点の俺には精一杯の表現だった」と振り返る。やぶれかぶれながらも爪痕を残そうとするこめおの痛烈な自己主張に視聴者は釘付けとなったのだ。

「自分が刑務所にいたとき、慰問で芸能人が来ることが結構あったんです。だけど、そいつらの言うことは何ひとつ響かなかった。だって、その人たちは最初から俺たちと住む世界が違うわけでしょ。『お前、刑務所に入ったことないじゃん』って思いますよ。なにも刑務所に入っていなくてもいいんですよ。学校や職場で居場所がなくて孤立していたり、人生がうまくいかなくてヤケクソになっていたり、世の中には挫折している人がごまんといるわけじゃないですか。凡人かもしれないし、鼻つまみ者かもしれない。でも、必死にもがいていれば何者かにはなれる。そういうメッセージを俺は闘いの中で伝えていきたいです」

リミッターの外れた狂犬ぶりに刮目したい。


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AUTHOR

小野田 衛


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