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UPDATE|2023/05/21

BreakingDown出場・清水良太郎、闇カジノ・クスリ…父・アキラとは疎遠に「もう一度だけモノマネで」

撮影/丸山剛史


「なんでこんなに何もかもうまくいかないのか……。もう本当に自殺も頭をよぎりました。そんなときに駅前で路上ライブをやっている人を見て、直感で思ったんですよ。『俺、ここからやるしかないな』って。お金もなかったからアンプは親父に買ってもらって。親父も少しうれしそうでしたね。『これで頑張れよ』とか言ってくれて。モノマネ路上ライブをやっているうちに少しずつお客さんも増え、TikTokとかYouTubeも自分で始めるようになり、スナックなどの飲み屋から『うちでも歌ってよ』と声がかかるようになり……。それで今に至る感じですかね。まだまだ始まったばかりですが」

エンタメの道に戻った清水を見て、周囲の仲間はBreakingDown出場を勧めるようになる。格闘技経験は皆無だったものの、もともと運動神経は少年時代から抜群。35歳になった今も野球では140kmの速球を投げられるし、ゴルフは300ヤードを飛ばす。通っている格闘技ジムのコーチも、清水の飲み込みの速さに驚いているそうだ。

「BreakingDownに応募した最大の動機は、チャンスを掴みたいから。そして知名度を上げた状態で、もう一度だけモノマネで勝負してみたいです。ライブをやると、モノマネを観ながら泣く人って結構いるんですよ。モノマネって人に感動を与えられるエンターテインメントですからね。いろいろ紆余曲折はありましたけど……やっぱり僕、人前に出ることが好きなんでしょうね」

自業自得とはいえ、世間からは後ろ指をさされ続けてきた。前日会見でも対戦相手のぬりぼうから「しみちゃん、おクスリやめられたの?」と白い粉が入った袋を顔に投げつけられたが、「僕は一生、そうやって言われ続ける。そこに向き合っていかないといけない」とコメント。会見後も「法に触れることだけはしないほうがいい。苦しむのは自分だけでなく、周囲も巻き込むことになるから」と神妙な表情を崩さなかった。

「一度ドロップアウトしてしまうと、やりたくないこともやらなきゃいけなくなる。でも、そこでめげずにやり続けることが大事だと思うんです。そこで逃げてしまったら、もう誰も相手にしてくれなくなりますから。BreakingDownで闘うにあたって僕が言いたいのは、失敗しても絶対にチャンスはあるんだということ。現に僕みたいなアホでも今こうやってチャンスをもらっているので、みんなも絶対に諦めないでほしいんですよ」

ところで清水にとって最大の理解者でもある父親・アキラとは、ここ半年ほど疎遠になっている。きっかけは些細なことだった。息子が始めた動画の編集方針についてアキラが担当者に意見したところ、「こっちはこっちで自分たちでやっているんだから、口を挟まないでくれ」と息子から諭されることに。

だが、アキラはこの道を極めたプロフェッショナル。それに加えて「散々こっちに迷惑かけておきながら……」という思いもある。意地を張った両者は「二度とてめぇの面倒なんか見てやらねぇよ!」「俺だって願い下げだ!」と激突。和解の糸口は見つかっていない。

「もうすぐ親父も69歳になるんです。兄貴がやっている会社というのは、担当しているタレントが今は親父しかいない。でも70近くになれば、やっぱり仕事だって減ってくるじゃないですか。そういう中、今後はどうやって兄貴がメシを食っていくのかと心配になるんですよ。それで僕が最終的にやりたいのは、自分の力で完全復活して、『兄貴、もう一度、俺とやろうよ』ってタッグを組むこと。それが最大の親孝行になるんじゃないかなって。そのためにも今回のBreakingDownは大きな分岐点になるし、絶対に勝たなくてはいけない。意地を見せたいですね」

一世一代を懸けた1分間バトルの行方や、いかに……?

【あわせて読む】“アウトロー文化人”瓜田純士が詳細解説「BreakingDownが大ブレイクした本当の理由」
AUTHOR

小野田 衛


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