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UPDATE|2023/04/22

50歳で地元・九州へUターン、ダイノジ・大谷が語る「東京で大成功する、以外の芸人の生きる道」

撮影/松山勇樹


―先ほど話にも出ましたが、長年主催イベントを九州で開催されたり、地元大分では町おこしベンチャー系の方々とイベントを開催されたりと、“九州を盛り上げたい”という想いをずっと形にされてきました。それを本格化させていくと。

大谷 はい。僕らは今年、大分で僕ら主催の音楽フェスを開催する予定だったんです。コロナなどのもろもろもあって来年に延期したのですが、これは絶対に成功させたい。フェスを開催すれば大分に他県から来てもって、お金を落としてもらえる。

あと、吉本にも依存せず地方のテレビ局にも依存しない、自分たちの足で仕事を九州で生み出せる人になりたいんです。

先ほども出ましたが、僕らはもう劇場に中々立てなくなってしまった。それなら、自分たちで独立リーグを作った方が早くないか?そっちの方が面白くないか?って。僕らの良いところって、ほんの少し名前が知られているところで(笑)。「あれ?少しだけ名前聞いたことあるな」という僕らが、変なことをしていたら、面白がってくれる人を徐々に増やしていって、そういう人たちが九州全土に広がってくれたらいいなあと思っています。

――ダイノジにしかできない仕事、具体的になんでしょう?

大谷 色々な仕事をする中で気づいたことは、やっぱ「盛り上げる」ことをやるのが俺らの性に一番合っているなあって。高揚させたり人を巻き込んで盛り上げることなら、僕らはサンドウィッチマンや千鳥にも勝てる能力があると思っていて、そのニーズに合うこと……お祭りを作ったり、なんなら一緒に酒を飲むだけでもいい、地域に何か根ざして大きな動きを作っていくのが間違いなく俺らはできると思っているし、それが一番楽しいんです。

その大きな枠で言うと、さっき出た大分でのフェスを10年続けること。僕も色々なフェスの現状を見てきていて、フェスを続けること、地域に根差すことの超しんどさを知っている。けど、このフェスを成功させれば定番化できる。その後、僕らの身体が動かなくてもフォーマットを次代の若い人たちに引き継いでもらえるし、ちゃんと根付かせられるんじゃないかと。

――なるほど。大谷さんが考える九州の可能性とは?

大谷 以前吉本の大崎洋会長が、これからは「デジタル化」、「アジアでのビジネス」、「地方創生」が重要だと話していて。

まず、デジタル化。ダイノジはどれだけ頑張ってもデジタルに関しては若手には追い付かないので、そこはリーチできない。一方アジア進出と地方創生。俺たちはDJとエアギターを使って、盛り上げることならできるんじゃないか?って。過去にタイや台湾でDJをやったとき手ごたえを感じたので、アジア進出は間違いなくうまくいくと思うんです。
AUTHOR

田口 俊輔


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