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UPDATE|2022/12/08

鳥人間コンテスト優勝者が語る『舞いあがれ!』人力飛行機サークルのリアル「まさにドラマの通り」

『舞いあがれ!』より(NHK提供)



「パイロットの漕ぎやすさ、姿勢、出力に合わせて我々は機体を作る。だから、最後は任せたよ、と。パイロットは基本的にずっとひとりでトレーニングをしないといけないし、最後は部員の思いとか、あとは大学の名前も背負って。それに、未来につなぐことも大事な役割。大変だろうな、と思います。我々もパイロットも、命を削って鳥人間コンテストの本番を迎えているんです」

東日本大震災の直後、2011年夏の鳥人間コンテストでは、被災地でもあった東北大学Windnautsが見事に優勝を飾っている。それを見て憧れて入ってきた部員もいるという。そうしてWindnautsの伝統を紡いできた。

「Windnautsに憧れて東北大学を目指したという人も毎年いますね。あとは、飛行機が好きだとか、もの作りが好きだとか、そういう部員がほとんど。僕たちは細かい部品も全部手作業、機械を使わずに作るんですが、みんなでひとつの目標に向かってもの作りをする。それがやっぱり一番の魅力ですね。授業で学んだことを活かすこともできますし」

ドラマの中ではパイロットとして空を飛んだことをきっかけに、福原遥さん演じる岩倉舞は旅客機のパイロットを目指すことになる。現実にもそういう人はいるのだろうか。

「これまでにそういう先輩もいました。実際、試験飛行で初めて飛んだときの感動や、本番の琵琶湖での飛行では景色の素晴らしさとか、そういう話を聞きます。ただ、意外とみんなが飛行機関連の仕事に進んでいくかというとそうでもないんです。工学部の学生が多く、やっぱりみんなでもの作りをするのが楽しいんですね(笑)」

東北大学Windnautsは目下寝る間を惜しんでの機体製作真っ只中。トレーニングに励むパイロットともども、来年7月の本番飛行に向けてトップアスリートさながらのストイックな日々を過ごしているのだ。『舞いあがれ!』をきっかけに、来年の鳥人間コンテストにはさらなる注目が集まりそうだ。

※1
鳥人間の界隈には「執行代として飛行機を飛ばす鳥人間コンテストが行われる年を代の名前とする」という暗黙のルールが存在しており、川人氏は厳密には2023年の大会で執行代として飛行機を飛ばす代のため、「23代」と名乗っているとのこと。前身のサークル時代を含めると、1993年に設立されたため、正確には「23代目の代表」ではないとのこと。

▽『舞いあがれ!』総集編(前半)が放送
12月29日(木)
NHKにて午前8時00分〜9時25分より放送
年内に放送した物語の見どころ「幼少編」「人力飛行機編」「航空学校編」など、それぞれの魅力ある物語をダイジェストにまとめてお伝えします。番組を見逃している方や番組のハイライトをもう一度見てみたいという方も、これを見れば『舞いあがれ!』の魅力や面白さがわかる総集編。
放送後1週間、NHKプラスで見逃し配信があります。

【あわせて読む『舞いあがれ!』チーフプロデューサーに聞く、福原遥ヒロインオーディションの裏側】

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