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UPDATE|2022/08/21

ブッダの一生を本に、笑い飯・哲夫「仏教というテーマにお笑いを乗っけるのが楽しい」

笑い飯 哲夫



──スベることを恐れずに積極的になれる、ということですか?

哲夫 そうなんですよ。周りの芸人もそうやし、お客さんもスタッフさんもみんなでスベってる。人のせいにしてるだけですけどね(笑)。ただ裏を返せば、僕がバーッてウケた時、「みんなのおかげでウケた」って思えるんですよね。

──天狗になったり、調子に乗ったりすることもなくなると。

哲夫 はい。1人でウケることを目指さなくなるんで。仮に僕1人でウケても、「まあそんなもんか。諸行無常やし」って感じです。みんなでウケたいし、みんなの生活が向上すればいいのに、って本当に思ってます。「おかげさま」っていうのは仏教由来の言葉なんですよ。その考え方がええなあ、と思いますね。

──仏教好きの哲夫さんから見て、現代日本人の「無宗教観」はどう映りますか?

哲夫 宗教感や信仰が薄い、と揶揄する人もいますけど、僕は日本人のすごさは順応性の高さだと思うんですよ。元々は神道の国で、1500年前の方が仏教を受け入れた。結婚式は西洋の文化を取り入れて、というのも順応性の高さがなせることで。薄いんじゃなくて、寛容なんですよね。ひとつの宗教しか認めない、という国よりも日本の方が豊かですごいんじゃないですかね。

──お話を聞いていると、哲夫さんの話はなんだか「悟り」に近いように感じました。でも著書では「自分は悟りたくなんてない」という風におっしゃっていました。それはなぜですか。

哲夫 やっぱり、煩悩を全部消さないと、悟りって開けないんでね。僕にしたら、女の人にモテたい、夏場に日焼けしたい、おもろいと思われたい、そのへんの煩悩は消えないんですよ。やっぱり「自分以外の誰かがモテればいい、ウケればいい」とは思えないですね。まだまだ煩悩だらけです(笑)。

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