──卒業後、ファンの人との距離感は変わりそうですか?
須田 アイドルの私を好きでいてくれる方は、二度と会えなくなるみたいな顔でイベントに来てくださいます。でも、私としては卒業後もイベントを開いて、お会いできる機会は作りたいです。最近、2冊目の単行本『てくてく歩いてく-わたし流 しあわせの見つけ方-』を出版させていただきましたけど、そういう機会があれば、皆さんにお会いできますから。本を出そうというモチベーションにもつながりますね。
──3~4年前は、「卒業後はバックパッカーになる」と話していましたが……。
須田 バックパッカーはもういいや。私、胃腸が弱いから無理(笑)。30年生きて気づきました。でも、世の中が落ち着いたら、海外は行ってみたいですね。フランスに行って、クロワッサンとショコラを食べながらエッフェル塔を眺めたいです。あと、イギリスに住んでいる友達のところへ会いに行きたいです。
──9月24日には卒業コンサート(愛知県・日本ガイシホール)が予定されています。どんなものにしたいですか?
須田 新しい何かではなくて、皆さんが観たい須田亜香里をお届けしたいです。大きなステージって特別なことがしたくなっちゃうけど、いつもの私でいいかな。皆さんが私を好きになってくれた理由を、皆さんも私も改めて感じられる時間にしたいです。
あと、メンバーにはアイドルをもっと楽しんでほしいから、リハーサル期間にいいところを見つけて、伝えてあげたいです。そうすれば、自信がつくと思うので。
──卒業発表後、メンバーの反応はどうですか?
須田 急に優しくなった気がします。お菓子や栄養ドリンクをくれたりして(笑)。須田会(須田を慕うSKE48の後輩たち)はこの時がいつか来ると覚悟していたみたいで、寂しさを感じつつ、これからの応援もしてくれています。ファンの方もそんな感情なんでしょうね。
──それにしても須田さんって泣かなくなりましたよね。
須田 そうですね。何があっても、なんとかるって分かったからです。今でも限界まで追い込まれたら自然と涙がこぼれてくるけど、泣いても先に進めます。
──秋元(康)さんから何か言葉はもらいましたか?
須田 いろいろと深い話はしましたけど、結論は「頑張れ」でした(笑)。秋に発売されるシングルではソロ曲をいただけることになりましたけど、こちらからは特にお願いはしていません。今の私を見て、感じたことを歌詞にしていただければ、何でも嬉しいです。