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UPDATE|2022/08/10

『あな番』考察で大ヒット、コンテンツ全部見東大生 大島育宙「酷評のための酷評はしない、それが仕事」

XXCLUB 大島育宙  撮影/松山勇樹



──一般的に芸人だったら冠番組を持つとか。

大島 芸人にとっての目標と言える収入源はCMや冠番組だと思うんですけど、CMを継続するかは企業の判断だし、番組だって局の都合でいつ終わるかわからない。それをゴールにすることは不健全なので、自分が持ってる能力を目標にすべきだと僕は思います。僕にとっては、信頼と経験と語彙と表現力を増やし続けることが目標なのかもしれません。誰に憧れてるか聞かれた時に名前を挙げるのは伊集院光さんです。

──伊集院さんとは共演しているんですか?

大島 クイズ番組でご一緒していました。その頃、僕は怪談をやっていた時期だったので、楽屋挨拶で「伊集院さんの創作怪談を参考にしてます」と話したら、「俺はもう怪談をやらないから伝授してあげるよ」と言われて。六本木から1時間30分くらい、2人で話しながら歩いて帰りました。

ずっとプライベートなことは聞かれなかったんですけど、最後に「俺が教えてばかりでもなんだから何か君の話を教えてよ」と言われて。学生時代、テレビを観させてもらえなくて声だけを聴いていたので、デッカチャンさんを「こういう人なのかな」とイメージしていたんですけど、ある時、DJイベントのポスターに載っていたデッカチャンさんを観て元のイメージが崩壊して思い出せなくなったんです。そんな話をしたら、伊集院さんが翌週のラジオでその話をしてくださって。自分を面白がってくれたことがうれしかったです。

──大島さんにとって伊集院さんは、お笑いに目覚めたラジオのパーソナリティーですからね。大島さんは4月から『西川あやのおいでよ!クリエイティ部』(文化放送)の水曜日にコメンテーターとして出演しています。

大島 若手芸人が出るテレビと違って一人当たりの持ち時間が圧倒的に長いので「競争がない」「両論併記できる」に当てはまる念願のお仕事です。レギュラーが始まってからは毎日、複数の新聞を隅から隅まで読むようにして、そこに書いてあることは言わないようにしています。スクリーニングしたうえで「何が言われていないのか」を考えてコメントするようにしてます。それが仕事だと思うので、ちゃんと仕事をしてちゃんとお金をもらう。その曲線がゆるやかに上がっていくことだけを、これからもしていきたいと思ってます。

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