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UPDATE|2022/07/23

グラビア卒業&結婚で話題・矢部美穂「お金で動く人生はかっこ悪くて嫌」

矢部美穂 撮影/松山勇樹



──ギャンブルが救いになったんですか?

矢部 仕事が少なくなって何かないかと考えたとき、父が地方競馬のジョッキーだったし、これだ!と思ったんです。当時は競馬好きのアイドルもいなかったので、マネージャーに「珍しがられると思うからグリーンチャンネル(※競馬専門チャンネル)に売り込みに行って」と発破をかけたら、競馬の仕事につながりました。お仕事をしていくうちにディープインパクトが大好きになって、そうしたらディープの関係者と仲良くなりたいじゃないですか? それで手段としてゴルフも始めた。当時ゴルフをする若い女性タレントもいなかったので、そっちも仕事につながりました。……そうしてやってきた45年です(笑)。

──本当に矢部さんは自己プロデュース力の方ですね。写真集についても、ご自身で非常に戦略を練っていると聞きました。

矢部 2006年の写真集『DEEP AND IMPACT』で「加藤鷹さんと一緒に撮影しよう」といったのは私ですからね(笑)。最初は芸人さんという話だったんですけど、加藤鷹さんが注目を集めている時期だったのでそっちの方が面白いと思ったし、実際にすごく話題になりました。2004年の写真集『ハッスルテング』でも、天狗面をつけて写真集を作れば話題になると提案しましたし。そうやって考えるのが好きなんですよね。

──グラビアの写真集は基本的に出版社からのオファーがあって制作するので、どうしても受動的になってしまう部分がある中で、常に能動的にやられていてすごいですね。妹・美佳さんと姉妹セミヌードを見せた2000年の写真集『さみっと』も矢部さんの発案ですか?

矢部 そうです。あの写真集も話題になりましたね。「私が撮るんだったら多少は脱いでくれる?」「私が責任取るから」と妹を説得したんですよ。結局、やるからには話題になってみんなが見てくれないと嫌ですし。

──風呂場で、トップに泡だけをつけた写真が印象的でした。ただ美佳さんは写真集に乗り気ではなかったんだとか? 今見ると、美佳さんの顔が若干ひきつっているような気がします(笑)。

矢部 今はもう主婦ですし、もともと芸能界向きじゃないんですよね。撮影中も泣いていましたけど、姉妹の上下関係があるから最後はやってくれました(笑)。

──矢部さんはグラビアでギリギリまでは見せますけど、ヘアヌードは出していない。そうした写真集の話もこれまであったんですか?

矢部 いっぱいありましたけど、ずっと断ってきました。「バストトップとヘアは見せちゃいけない」という家訓が矢部家にはございまして(笑)。母はバツ4なんですけど、意外とそういうところは固いんですよ(笑)。ヘアヌードも旬なときに出すのだったらいいですけど、そうじゃないときに出してしまうと「タレントとして落ち目なんだ」と世間に見られてしまう。決まる仕事も決まらなくなるのが分かっていたのでやらなかった、というのはあります。でもそれは正解だったなと今でも思います。そういえば、AVの話もありましたよ。

──AVですか。意地の悪い質問ですが、どのくらいの額が提示されるものなんですか?

矢部 億とかですね。でも私、実家は貧乏ですけどお金では動かないんですよ。お金は稼げばいいじゃんという人だから。お金で動く人生というのが、もうかっこ悪くて嫌なんです。だから金持ちを彼氏にするのも嫌。自分自身が買われる感じがしてしまうし、何かあったときにお金で片付けようとするっていう印象があるんですよね。

>>後編はこちら

(取材・文/徳重龍徳)

▽矢部美穂(やべ・みほ)
1977年6月7日生まれ、北海道出身。A型。グラビアやバラエティを中心に活動。2019年には地方競馬の馬主資格を取得するなど馬主としても知られていたが、2022年5月の結婚を前に所有していた馬を母親に移譲した。
Instagram:miho.yabe.0607
CREDIT

取材・文/徳重龍徳 撮影/松山勇樹


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