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UPDATE|2022/06/02

田島芽瑠が語るノースキャンダルを貫いた怒涛のアイドル時代「HKT48には鍛えられました」

田島芽瑠 撮影/西邑泰和


そんなことを考えていた去年の秋、秋元先生にLINEを送ったんです。先生が企画・原作・脚本を手掛けたドラマ『漂着者』の感想を送って。「元気か?」と返信があったので、「今だ!」と思って、卒業の相談をさせていただきました。それから卒業に向けて一気に動き出しました。

私、デビューした時に「第二の松井珠理奈さん」みたいに大きく取り上げていただいて、センターにさせていただいて、大忙しだったんです。そして、今回も急ピッチで事が進んでいきました。私が何かをスタートさせる時って、いつもこうなんです(笑)。もちろんありがたいお話ではあるんですけどね。

今回は大学を卒業したような感覚です。HKT48から卒業証書をもらって、就職する、みたいな。同級生が福岡から東京に私と同じタイミングで新社会人として来ることになったんですけど、その姿と重なりました。

──アイドルの活動が現在に活かされていることはありますか?

田島 すごくあります。私のアイドル人生はジェットコースターのように上がったり下がったりの連続でした。センターも選抜落ちも経験しましたから。どん底にいた時は初めて辞めようかなと思いました。そのまま辞めていたら、HKT48を嫌いになっていたかもしれません。そんな時、秋元先生に相談したら、「人生はマラソンだ。いろんな走り方がある。横を見ても進まないから、前だけ見なさい」とおっしゃっていただきました。そこで、はっとさせられて、下を向いている自分を変えようと思いました。

そこで、映画出演をさせていただくことになって、夢が見つかりました。自分の進むべき道に光が射したようで、そこからはまっすぐ前を向いて走れるようになりました。そういう経験のひとつひとつがすべてつながっていて、今の私があるんです。HKT48には鍛えられましたね。

──アイドル時代に意識していたことは?

田島 ちゃんとした卒業をしたかったので、ノースキャンダルを貫いたことかな(笑)。バリアをいっぱい張っていましたから。

恋愛に関してもそうでした。だから、「どういう人がタイプ?」と聞かれても答えられないんです。今日も現場でそういう話になって。「理想が高すぎる。そんな人いないよ!」なんて言われました。挙げるとしたら、ギャンブルをしない、経済力がある、ちゃんと仕事をしてる、尊敬できる部分がある、夢がある……こんなところですかね。こんな人、いつか現われるのかな(笑)。
AUTHOR

犬飼 華


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