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UPDATE|2022/05/12

“嘘しか言わない”漫談家・街裏ぴんくが語る唯一無二の芸風「コイツ、アホやなと思ってほしい」

街裏ぴんく 撮影/ゆっkey

嘘しか言わない架空漫談家としてお笑いライブシーンを独走する街裏ぴんく。芸歴11年以上のプロのみが参加できる「Be-1グランプリ2022」で優勝を果たし、また『マヂカルクリエイターズ』(テレビ東京)などで嘘エピソードを披露しバラエティ番組でも存在感を発揮している。その唯一無二の芸風はどこから生まれたのか…。そのルーツと、今後の展望を聞いた。

【写真】嘘しか言わない漫談家・街裏ぴんくの撮り下ろしカット【6点】

──最初に街裏さんを観た時、バックグラウンドが見えない方だなと思いました。

街裏 これはコンプレックスでもあるんですけど、映画も観ないし、小説も読まないんです。何かに影響されていないから、そう見られるのかもしれません。

──影響されていないのに「〇〇さんのようだ」と言われることもあると思います。

街裏 言われますね。具体的に「このネタが」というわけじゃなく、筒井……さんに似ているとか。筒井さんの下の名前が出てこないくらい、僕は知らないんですけど(笑)。

──本当に知らないんですね(笑)。街裏さんと同じようなことをしている芸人はいないと思います。

街裏 1年くらいフリップを使ったネタもやっていたんですけど、絵を描けなくて情報を貼り付けていただけなので、だったら、しゃべりだけのほうがいいんじゃないかと思ったんです。お笑いライブで、僕の立ちしゃべりを誰が求めているんだろうと考えたら、なんか滑稽に感じて。

──自分を俯瞰した時に。

街裏 はい、はい。架空の話に熱をこめて話している自分の姿が滑稽で、お客さんにも「コイツ、アホやな」と思ってほしいんです。ツッコミがいませんから。

──ツッコミが訂正しないまま届けたい気持ちがあるんですか?

街裏 今の(架空漫談の)形が一番やりたいことではあるんですけど、もちろん難しさもあります。お客さんを漫談の世界に没入させたうえで笑わせなきゃいけない。そのためには僕が好かれて、何を言っても面白いという状態になるのが一番だと思うんです。今はその前段階なので、ネタを作るしかないんですけど。


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