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UPDATE|2022/03/26

M-1ファイナリスト・真空ジェシカ川北が語るバラエティでの苦戦「ふざけてないと意味がない」

真空ジェシカ・川北茂澄 撮影/松山勇樹

2021年の『M-1グランプリ』で決勝進出し、その名を一気に全国区へと知らしめた真空ジェシカ。慶應義塾大学出身の川北茂澄と青山大学出身ガクの高学歴コンビとしても知られ、朝の情報バラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)にもゲストで呼ばれるようになり、ある日の放送では、川北がニッチェの江上敬子の顔と髪の毛を“逆”にした“逆ニッチェ”というギャグを炸裂し爪痕を残した。今回、ボケ担当の川北にM-1までの道のりや、バラエティ番組での“苦戦”について話を聞いた。

【写真】インタビューを受ける真空ジェシカの川北茂澄

──普通だったらM-1本番までにできる限りライブに出演してネタを仕上げるところ、真空ジェシカは各ライブでド下ネタをやっていたそうですが。

川北 僕らが出るような地下ライブはお笑い好きなお客さんが来るので、M-1でやるようなネタは見飽きているんですよ。だから、ふざけて下ネタをやっていたんですけど、何回もやっていたら仕上がって。最終的にはそのネタが決勝でやるネタの候補に入ってきたんです。危ないところでした。

──ネタを仕上げるより、新鮮な状態でやりたいという気持ちもあるんですか?

川北 それもあります。やってる本人たちが飽きてしまうと、観ているほうも面白く感じないと思いますから。

──そのM-1では、「屈折のエリート」というキャッチフレーズもあって、知性を感じさせるネタで勝負するコンビだと誤解されました。

川北 それが本当に嫌で、「屈折のエリート」というキャッチフレーズも「変えられないですか?」と聞いたんです。僕はマニアックなことが好きなんですけど、「エリート」がつくと知識をひけらかしているように思われてしまうじゃないですか。でも、制作側が「これで行かせてください」と言うので、渋々納得して。ネタが終わった後、「だから言ったのに」と思いました。あのネタに関していえば、「二進法」や「酸性雨」というワードに引きずられて「知的なネタ」と捉えられてしまったけど、本当に好きなのは誰も知らないような芸人の名前を出すネタなんです。

──『ラヴィット!』のゲスト出演で知的イメージが崩れて、結果的によかったんじゃないですか?

川北 イメージが変わった人もいたみたいですね。「ネタはしっかりしているのに、平場はしっかりしてないからビックリした」と言われましたから。M-1はM-1用のネタをやっただけで、普段の劇場ではめちゃくちゃふざけているんです。M-1のネタが名刺になってないという(笑)。

──『ラヴィット!』がふざけている番組なのに、「ふざけるな」と怒られるのもすごい話で。

川北 それにしてもスベッたということだと思います。世間の声は厳しいです。


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