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UPDATE|2022/03/10

芸人考察本が増刷・平成ノブシコブシ徳井が語る「絶望から這い上がった芸人の生き様はカッコいい」

平成ノブシコブシ徳井健太 撮影/松山勇樹



──文章で、「醜態をさらしでも生き続け語る」という表現をされていたり、ご自身の死生観みたいなものも感じました。

徳井 確かに。僕はたぶん小さい時から死ぬということが人よりあまり怖くなくて。「人はいずれみんな死ぬ」と無意識にいつも思っていて、「辛くて死ぬ、かわいそう」っていうよりも「どうしても辛かったら死ねるから、頑張れる」という感じがどこかあるのかもしれない。だから死ねば楽になるのに、それでも生きている人はそれだけで凄いと僕は思っている。

「これだけ恥を掻いて、笑われているのに生きているって、そんなカッコいいことあるのかよ」って。どん底から這い上がって、それを笑いにしているってことほどカッコいいものはないとも思っているので、うまくいかなくなったときにどうあがくか、そんな生き様を見るたびに、「芸人っていいな」と思います。(後編につづく)

取材・文/富田陽美

▽徳井健太
1980年、北海道出身。NSC東京校5期出身の同期であった吉村崇と2000年、お笑いコンビ『コブシトザンギ』を結成、その後コンビ名を『平成ノブシコブシ』とする。2005年には、ピース、ハイキングウォーキングら若手ユニット「ラ・ゴリスターズ」で当時は男前コンビとしても活躍。『ピカルの定理』(フジテレビ系)などのコント番組、数々のバラエティ番組に出演。芸人愛には定評があり、近年では、『ゴッドタン』(テレビ東京)の「腐り芸人セラピー」で、心に闇を抱え孤独の中で腐ってしまった芸人たちに的確な考察と熱いメッセージで視聴者から大好評を博している。

【後編はこちら】平成ノブシコブシ徳井が語る芸人考察「単純にネタだけで売れるほど甘くない世界、結局は人間性」

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