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UPDATE|2022/03/04

『松尾スズキと30分の女優2』、松尾スズキが語る生田絵梨花 ・松本穂香 ・松雪泰子・天海祐希の魅力

WOWOWリジナルコントドラマ『松尾スズキと30分の女優2』


――第2話の松本穂香さんは松尾作品初挑戦ですね。

松尾 実は松本さんのドラマや映画を拝見したことはなかったんですけど、CMで見る感じとか、YouTubeで芸人さんとコラボしたり、ひとり語りのコントをやったりするのを目にする機会があって。あと、雑誌でコラムを連載されてるんですけど、映画に対する感想がすごく的確で、頭のいい人なんだろうなっていう思いがあって。それで今回、一か八かのチャレンジでオファーしてみました。

――実際に撮影してみていかがでしたか?

松尾 すごかったです、彼女の笑いに対する針の振り切り方は。普段はテンションが低い方なんですけど、よーいスタートでパーンと一気に笑いのテンションに変われるんですよね。本編にはあんまり入れられなかったんですが、タイトルコールでくだらないことを言うっていうのを、実は10本以上撮っていて。それは一つ一つ違うテンションでやらなきゃいけないんだけど、見事に全部一発でクリアしたんです。底知れない恐ろしさを持ってるなって。それでいて、あんなに透明感もあるのが、くだらなさを増幅させる。シリアスなことだけやらせとくのは非常にもったいない人ですね。

――第3話の松雪泰子さんは松尾作品の常連とも言えます。

松尾 松雪さんは『キャバレー』(2007年)や『キレイ-神様と待ち合わせした女-』(2014年)など僕の作品にも出てもらっているし、僕の作る世界観をすごく理解してくれていて。それに、笑いに対する理解度も非常に高いんですよね。

――今回のコントも気負いなくフラットに取り組んでいらっしゃるように見えました。

松尾 コントの経験を伺ったら、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ)の初期メンバーだったっておっしゃっていて(1991〜1992年に出演)。やっぱり、ああいう人たちを目の当たりにしてきたっていうのは大きいことなんだなって思いますね。松雪さんには長尺のコントを3本やってもらったんですが、どれもハマり役でした。

――『寒くはないとよ』というコントで演じた、でたらめな九州弁を話す居酒屋の女将も最高でした。

松尾 あれだけで1時間半撮りたいですもん(笑)。あの九州弁がたまらないですよね。普通なら「これは、本当はなんて言ってるんですか?」とかって聞くと思うんですけど、すぐにこちらの意図を理解してくれて、何にも聞かずにやってくれて。さすがですよね。


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