──「G-1グランプリ」は出場条件が芸歴15年以上ですが、お2人は芸歴57年になります。ズバリ長く続ける秘訣はありますか?こぼん 秘訣ねぇ……。「気づいたら長く続いていた」というのが正直なところかな。他にできることもないしさ。ただ、確かに同時期にデビューした芸人たちを見なくなったなと感じることはあるよ。実は今日も昔からの仲間の葬式に出てきたばかりなんだけれど……。まぁでも同じことを長く続けていると、いいことは確実にありますよ。漫才を続けることもそう。コンビを続けることもそう。長く続けないと気づかないことって本当にいっぱいあるから。
おぼん 俺らが『スタ誕』で10週勝ち抜いたとき、すでに年齢が31歳だったのよ。芸歴も15年くらい行っていたと思う。だから最初は若手に混じって番組に出ることに抵抗があったんだけど、それをチャンスと考え直したことが運命の別れ道だったんだと思う。この『G-1』も参加者にとっては絶対チャンスになるよ。それは間違いない。
こぼん でも、この『G-1』って審査がものすごく難しいよね。だって漫才、コント、漫談、一人芝居となんでもアリなんでしょ? ジャンルがあまりにも違いすぎるから、それを同一線上で評価するのって至難の業だよ。
おぼん だから、そこは単純に会場で受けたほうが勝ちというルールなわけでしょ。出る順番とか会場の空気感によっても結果は影響されるだろうから、そのへんの駆け引きも問われてくるよな。実は俺らも『キングオブコント』(TBS系)に出たことがあるの。優勝賞金が1000万円ということだったので、500万円ずつ山分けしようぜって話し合ってさ。
こぼん まだ仲がよかった頃だったからね(笑)。
おぼん だけど会場がいつもやるところとはまったく違う客層だったものだから、普段ドッカンドッカンとウケるネタでシーンとしちゃったんだよね。今思うと、あれは他の出演芸人が自分らのファンを会場に呼んでいた可能性もあるよな。
こぼん 当然、そうなるとファンの人は他の芸人の出番では笑わないようにするじゃない。敵に塩を送ることになるわけだからさ。でも、それだって一種の作戦なんだよね。勝負に勝つためには、なりふり構わずいかないとダメなのかもしれないよ。(後編に続く)
【後編はこちら】芸歴57年おぼん・こぼんが語る野心「73歳でもまだまだ売れたいし、ワーキャー言われたい」▽「G-1グランプリ2022」オフィシャルサイト
https://jikata-no1.com/▽おぼん・こぼん
オフィシャルサイト
http://www.tobik.sakura.ne.jp/oboncobon.htmlおぼん
1949年2月2日生まれ
大阪出身
大阪福島商業高校卒
170cm 63kg
こぼん
1948年12月24日生まれ
大阪出身
大阪福島商業高校卒
160cm 56kg
1965年 コンビ結成! 学生漫才としてデビュー
1969年 NHK漫才コンクール努力賞受賞
1970~80年 赤坂コルドンブルー出演
1972年 フジサンケイグループ第3回演芸大賞ホープ賞受賞
1980年 NTV「お笑いスター誕生」10周勝抜きグランプリ受賞
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http://www.manzaikyokai.org/