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UPDATE|2022/02/25

登録者数280万人!エガちゃんねる仕掛け人が語るヒットの秘訣「過激なだけだと続かない」

藤野義明氏(左)と江頭2:50



――中でも、藤野さんが「これは会心の出来だ!」と思う動画はありますか?

藤野 たくさんあるんですけど、ひとつは「誰も江頭を知らない街」ですね。山形の温泉街で街ブラロケをしたら、その街の誰も江頭さんのことを知らないというドッキリなんです。そもそもそれを撮る前に大阪ロケの企画があって、「江頭さんは大阪のベタな笑いとも違うし、あんまり人気ないんじゃないのか?」と思ってやったら、実際は街ですごく声も賭けられるし大人気だったんですよ。それで僕は「なんかつまんないな」って(笑)。人気がない事を逆手にイジって面白くなればと思っていたので。だから逆に、江頭さんを誰も知らない、っていうドッキリは面白いんじゃないかと。

――そういう伏線があったと。

藤野 ただ、どうやってやるんだ? と。絶対知ってる人が声をかけてきちゃいますから。エキストラを雇うにも何人かかる? って。現実的には無理だと思ってたんですが、その温泉街から「コロナで人も来ないからPRして活気づけてほしい」という話が来たんです。山の中の温泉街で通行人も店も少ない、これならいけるかもしれない、と。先方も「街を挙げて協力します」と言ってくださったんで、地元の方を何十人か集めて演技指導して。これって、江頭さんでしか実現できない企画なんですよ。超人気のYouTuberを知らない年配の人はいても、江頭さんを知らない人はなかなかいないですから。

――確かにそうですね。

藤野 江頭さんも「なんで誰も知らねえんだよ! おかしいよ!」ってどんどん落ち込んでいって(笑)。「もう帰ろうよ」とか言い出すのもリアルで良かったです。編集もちょっとミステリーっぽさを出したりして、自分で言うのもなんですけど会心の出来だと思っています。ほかにも、「江頭55歳、初めてのマクドナルド」という動画なんかも、江頭さんくらいなんですよ、あの年までフィレオフィッシュしか食べたことがないのは(笑)。そういう人だから緩急つけた色んな企画ができる、作る側も飽きずに面白くやらせてもらってるなと思っています。(後編につづく)

【後編はこちら】エガちゃんねる仕掛け人が語るYouTubeの可能性「世界の江頭を目指したい」

▽書籍『エガちゃんねる革命』(宝島社)
著者・藤野義明 (ブリーフ団D)
定価1,650円

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