FOLLOW US

UPDATE|2020/01/27

衛藤美彩、『静かな雨』で映画初主演「たい焼き屋さんに1週間弟子入りしました」

衛藤美彩 撮影/西邑泰和


──共演者の方とはどんなコミュニケーションがありましたか?

衛藤 村上淳さんは乃木坂46のことを応援してくださっているので、会った瞬間、「本物!」って言われました(笑)。元メンバーの西野七瀬や深川麻衣と共演したことがきっかけらしいんですけど、乃木坂46の番組も毎週チェックしてくださっているようです。大先輩なんですが、とてもフレンドリーに接してくださってうれしかったです。すごいと思ったのは、アドリブですね。本番前に私が飼っていた犬の名前を聞いて、セリフに入れてくるんです。しかも、二度と同じことを言わない。河瀨直美さんもそうでした。あるシーンでは全部アドリブでやられていて、「これが女優さんなんだ」と思いました。女優さんの本質に触れた気がしましたね。

──ご自身でその影響を受けたシーンはありますか?

衛藤 初めて行助の家に入るシーンはほぼアドリブでした。何回も撮るんですけど、同じことは言わないようにして。「ここに一人で住んでるの?」とか「たくさん本を読んでるんだね」とか、目に入ったものをセリフにするようにしました。その時にこよみが思ったことを口にすればいいわけですから、演技に不正解はないんだなと思いました。撮影期間は10日間でしたけど、とても濃い体験をさせていただきました。ただ、リハーサルなどを含めると1カ月以上の準備期間があって、たい焼きを焼く稽古に1週間通いました。

──そんな稽古が(笑)。

衛藤 やっぱり自然に焼いていないといけませんから。今でも焼けますよ(笑)。一度にたくさん焼くのではなく、私の場合は一丁焼き(焼きごて一つにつき、一つずつ作る)だったんですけど、そのほうが美味しく焼けるそうです。

──これまで何本もの舞台に立ってきましたが、初めての映画撮影を体験したことについては?

衛藤 映画もいいなぁと思いました。撮影が終わってから、完成するまで時間がかかりますよね。自分が参加していないシーンのことはわからないから、完成を観て、初めてつながるから自分が出演しているのに新鮮というか。舞台やミュージカルとはまた違った面白さを感じました。

──今までの経験が生きたと感じたことは?

衛藤 監督は、私が出演した舞台「三人姉妹」をご覧になって、出演を決めてくださったそうです。そうやって、作品と作品がつながっていくんです。声を褒めていただけることが多いので、自分の声を大切にしていこうと思っています。
静かな雨
AUTHOR

犬飼 華


RECOMMENDED おすすめの記事