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UPDATE|2024/03/05

『不適切にもほどがある!』宮藤官九郎が南沙織「17歳」オマージュに込めた想いとは?

『不適切にもほどがある!』公式HPより



市郎に連れられて令和にやってきた純子は、テレビ番組「常識クイズ!令和Z世代 vs 昭和おやじ世代」のスタジオ収録を観覧。市郎と一緒に昭和おやじ世代のパネラーとして登場するのは、80年代を代表するスター俳優・松村雄基だ(当然、純子はテンション爆上がり)。

やがてドラマはお馴染みのミュージカル展開となり、令和Z世代だっていつか歳をとり、TikTokでさえ昔話になると歌う。そして、「おじさんが、おばさんが昔話をしたいのは、17歳に戻りたいから」と続けるのだ。

この歌の下敷きになっているのは、明らかに南沙織が1971年にリリースしたヒット曲「17歳」。この原曲には、サビで「私は今生きている」という歌詞が登場する。純子が「私はまだ17歳」と歌うことで、残り9年しか残されていないことを知っている視聴者に哀しい気持ちを抱かせつつも、元歌に「私は今生きている」という歌詞があることで、ポジティブな印象も与えている。表層的には、昭和世代と令和世代の時代ギャップを描くものでしかないが、「17歳」には重曹的な意味が込められているのだ(たぶん)。

それにしても気になるのは、キヨシ(坂元愛登)がラジオへのハガキを通じて知り合う不登校生徒のS君。最後のシーンでは、彼がドアを開けてキヨシを家に招き入れる。第5話の段階ではここまでS君が重要なキャラクターと思っていなかったが、今後S君はどんな風にドラマに関与していくのか。

ますます目が離せなくなってきた!

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AUTHOR

竹島 ルイ


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