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UPDATE|2024/03/24

#ネオ昭和 インフルエンサー・阪田マリンが語る、昭和の魅力「便利すぎない“不完全の中の美しさ”」

阪田マリンX(@marin_syowasuki)より/撮影:ウィリアム・セナ

あらゆるメディアで昭和文化の再評価が起こる中、昭和文化・ファッションに令和のスタイルを掛け合わせた「#ネオ昭和」を発信するインフルエンサーでありアーティストの阪田マリンが注目されている。2000年生まれで、昭和を生きたことのない彼女はいかにして昭和の虜となったのか? 昭和に目覚めるに至った流れから、昭和文化の素晴らしさ、そしてなぜ昭和の魅力を発信し続けるのか、真意を聞いた。

【写真】阪田マリンの昭和感じるショット&撮りおろしカット【13点】

昭和の終焉から今年で35年の月日が流れた。すでに遠い過去となった昭和文化が、今大きな花を咲かせている。テレビを観ても、昭和時代を舞台にしたドラマ『不適切にもほどがある!』、連続テレビ小説『ブギウギ』が放映中と話題を呼んでいる。音楽市場を見てもシティポップの世界的流行、レコード文化の浸透に加えカセットテープも復活の兆しを見せている。

カルチャー面では、現代文化・風俗を昭和テイストで表現するYouTubeチャンネル「フィルムエストTV」、かねひさ和哉といったクリエイターの登場と、オールドメディア/ニューメディア双方で、昭和リバイバルの波が起こっている。2019年頃からSNS上で「#ネオ昭和」のハッシュタグを使い、令和文化を取り入れ昭和文化の魅力を発信してきた阪田は、目尻を下げながらこう語る。

「昭和生まれではない私は、何にでも便利すぎて綺麗すぎる完璧なものが溢れた時代に飽き飽きしていたんです。そうした中、昭和の荒さの中にある温かみの魅力に気づいて、『昭和の文化、なくなってほしくないな。誰か同じ昭和好きの仲間いないかな?』という想いから発信を始めたんです。

少し前にY2Kブーム、平成ギャルブームが流行りましたけれど、本当に“いいもの”は時代を巡るんだなあって、改めて思いました。だから今こうして、私が感じたあの温かみが広がっているのはすごく嬉しい。ただ、ここまでたくさんの方が昭和を求めているとは思わなかったですね」

当初は好きなことをひたすら発信することが楽しく、インフルエンサー、ましてやアーティストになろうとは一切思わなかった。それが今ではSNSを飛び出し、『船越英一郎の昭和再生ファクトリー』(BS12)のレギュラー、ネオ昭和歌謡プロジェクト「ザ・ブラックキャンディーズ」で歌手デビュー、ラジオパーソナリティ、Good Bye April『サイレンスで踊りたい』や黒子首『バタフライ』MVで演技に挑戦と、「#ネオ昭和」の看板を背負い多岐に渡る活動を展開している。

AUTHOR

田口 俊輔

CREDIT

撮影/荻原大志


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