2017年にSTU48の1期生として加入し、絶対的エースとしてグループを牽引してきた瀧野由美子が、卒業を発表した。6年半の活動に終止符を打ち、卒業後は夢であった女優への道へと歩み始めるという。11月15日には卒業シングル『君は何を後悔するのか?』が発売され、アイドルとして最後の姿をファンに届ける。卒業間近の今、瀧野は何を思うのか…。(前後編の後編)
【写真】絶対的エースとして活躍、卒業する瀧野由美子の撮り下ろしカット【5点】──STU48に合格したのは、2017年春。大学2年生になる直前でしたね。瀧野 そうでした。地元にAKB48グループができるということで申し込みました。48グループじゃなかったら受けていないと思います。
──およそ6年半在籍したことになりますが、卒業はいつ頃から考えていましたか?瀧野 少し前からです。自分が卒業するなら、卒業コンサートができたらいいなと思っていたので、それも含めてスタッフさんに相談しました。
メンバーにちゃんと話したのは発表(今年7月29日、STU48全国ツアー兵庫会場にて)の直前です。自分のなかでは決めていたけど、発表はしていないから、発表を早めることもできるし、もっというと卒業を撤回することもできてしまうじゃないですか。発表の日にちが近づいてきて、そこで発表するんだなと思い、ようやくちゃんと決断することができたので、先に話しておきたいメンバーには伝えました。それまで相談はしませんでした。
──それはなぜですか?瀧野 ちゃんと決断してから言いたかったです。その結果、伝えるのがギリギリになってしまいました。
──卒業を決心するにあたって、年齢のことは考えましたか?瀧野 それはなかったです。グループ活動をしていて、年齢を気にしたことって意外とないんです。グループ最年長ではあるんですけど、みんなを引っ張るタイプじゃないし、年下ばかりではあるけど、同期は同級生みたいな存在なので。体力的なところで感じたことはあるけど(笑)。
──やっぱり落ちてきますか?瀧野 一回り違うメンバーと踊っていると、「終わったばかりなのに、なんでまだ歩いてられるの⁉」って驚くことはあります。「そっか、これが年齢差か」って納得します(笑)。
──親御さんにはどのように報告しましたか?瀧野 母からは「いつ卒業するの?」と早い段階から聞かれていました。私が卒業を考える前から(笑)。そもそも私が最終審査に出かける前、「いつ辞退するの?」なんて聞いてきたので。芸能活動にあまり賛成していなかったんです。STU48に入ってから実家に帰ったときに聞かれたら、「あんこ(実家で飼っている犬)は知ってる。決めてるけど、内緒」って答えていました。母はもっと早く私が卒業すると思っていたみたいです。
でも、私が卒業発表をするコンサートの前のタイミングで、母が入院して、手術することになって。そのコンサートには母が観に来ることになっていたから、驚かせちゃいけないと思って、お見舞いに行ったときに報告しました。「コンサートの日に発表します、っていうのをここで発表します」って。父には「卒業するから」くらいしか伝えませんでした。私の将来のことはいろいろ心配してくれているはずなので、報告だけはしておこうと思って。