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UPDATE|2019/08/16

SKE48須田亜香里が読んだ堀江貴文『捨て本』「この先の未来で、この本が背中を押してくれる」

須田亜香里と、今回須田亜香里が読んだ『捨て本』(堀江貴文著/徳間書店刊)


私は普段から荷物が多く、美容院で預ける際に「恥ずかしい!」と思ってしまうほど重いカバンを持ち歩いています。部屋で探し物をしようものなら、いつの間にか引き出しから出てきた思い出の品にテンションが上がり、探し物のことなんか忘れて1~2時間が平気で過ぎています。

私は10年間のアイドル活動でファンから届いた何万通もの手紙を全て保管しています。保管するためだけの倉庫を実家の庭に置いているほどです。しかも倉庫にしまう前に、手紙が誰から来たか、住んでいる地域、職業などのパーソナルな情報を全てノートに書き写します。顧客名簿のようなものでしょうか。

全てアナログで管理しているため、それにかけた手間と時間は我ながら異常だと思います。自分でも執着している自覚がありました。だからそんな自分への言葉たちはどれも強烈だったのだと思います。

堀江さんとは何度かテレビ番組で共演させてもらっていますが、一番印象的だった出来事は、サンデージャポンの生放送中のことです。

カルロス・ゴーン被告の保釈映像で、清掃員に扮した被告を見て私が「ふざけているのかと思いました」と言った際、間髪入れず堀江さんに「逮捕される側の気持ち、分かんのか」と噛み付かれたのです。

もちろん分かるわけがありません。なぜなら逮捕されたことがないのだから。理解しようと寄り添う努力をしようとしても限界があります。

しかし不思議なことに、今でも私の中であのやり取りは忘れられない記憶として残っています(きっと堀江さんは覚えてないけど……)。その時は「この人はなんて理不尽なことを生放送で言うんだ!」と、とにかく怖いイメージでした。でも、時が経てば経つほど、そのイメージは変わっていきました。もしかしたら人の弱さを知っている人なのかもしれないと。

怖かったけど、きっといい人。怖かった経験とは裏腹にそんな風に感じる自分が少し不思議でしたが、この本を読んでそれが確信に変わりました。堀江さんの経験から出る言葉には綺麗事がなく、とても人間らしくて、時として温かくて誰かを救うのだと思うのです。

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