FOLLOW US

UPDATE|2023/07/17

田中れいなと道重さゆみ、ブレずにファンと共にいたモーニング娘。OG2人の軌跡

道重さゆみ パーソナルブック 『 SAYU~LOVE30~ 』、田中れいな写真集『GIRL』(ともにワニブックス)


2014年11月26日に当時のモーニング娘。最長在籍記録を残してグループを卒業した道重は、約2年の休養期間を経て芸能活動を再開すると、音楽ライブとも演劇とも違う独自の舞台公演を始めた。『SAYUMINGLANDOLL』 (サユミンランドール)というこのシリーズは、東京・有楽町のCOTTON CLUBをメイン会場に毎年テーマを変えて開催、道重とダンサーだけという少人数でのステージで演じられてきた。

公演ごとにストーリーがあり、楽曲もそれにあわせた書き下ろしで歌と踊りだけで進む。ただしステージはシンプルで、道重によるこじんまりとしたステージショーという雰囲気で続けてきて、通算公演も200回を超えるまでに。パフォーマンススキルよりも道重自身の少女性を活かした舞台づくりで、客席との距離が近いCOTTON CLUBで、長年彼女を応援し続けてきたファンと道重の「同窓会」のように続いている。

他にもファッション誌でのモデル活動も続けていて、同世代の女性に向けてフェミニンなコーデを発信。年を重ねても可愛くありたいという乙女心を体現してきたのがモーニング娘。卒業後の道重でもあるようだ。

個別に活動を続けながら、21年には『ポップコーン グラノラ』(日本ケロッグ)のCMで高橋愛と田中・道重の3人で共演して『LOVEマシーン』の替え歌を披露。こうして時にはモーニング娘。のOGとして一緒になってくれるのもファンにはありがたく、「エモい」ことだろう。

アイドルを卒業しても歌や演技でパフォーマンスを続け、オフも含めて期待されるイメージを完璧に演じてみせる。1989年生まれで同い年の田中と道重の歩みを比較してみると、ルックスや性格は正反対でもこの生き方は共通していて、しかもデビューから20年にわたってノースキャンダルを貫いてきた。

モーニング娘。を卒業するタイミングで、田中は『Rockの定義』、道重は『シャバダバ ドゥ~』というソロ曲をそれぞれもらっている。いずれもオーディションから2人を見てきたつんく♂が作詞・作曲しただけに両人のアイドル性を的確に音楽にしてくれたが、2人とも2023年の今でも曲のイメージ通りでいてくれることも奇跡的だ。これからも世間に流されずに、ロックでキュートな生き方を貫いていってほしい。それがファンの願いではないだろうか。

【あわせて読む】モー娘。牧野真莉愛、リーダー・譜久村の卒業前に寄せて「残りの期間もしっかり見ていたい」

RECOMMENDED おすすめの記事