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UPDATE|2023/07/08

映画初出演・しみけんの波乱万丈な人生「AVは僕を助けてくれた業界、死ぬまで男優を貫きたい」

しみけん 撮影/たむらとも

岡田将生と清原果耶のW主演で、山下敦弘と宮藤官九郎が初タッグを組んだ映画『1秒先の彼』(7月7日公開)で、セクシー男優のしみけんが映画初出演を果たしている。「消えた1日」をめぐって、不器用な男女が織り成す「愛」と「時間」をコミカルに描いた本作において、なぜ彼に白羽の矢が立ったのか。AV現場とは異なる緊張感に圧倒されながらも、チャラいギャル男を好演したしみけんに、撮影現場でのエピソードや、これまでのキャリアを語ってもらった。

【前編はこちら】セクシー男優しみけんが宮藤官九郎脚本映画で役者初挑戦「岡田将生さんは優しいスーパーお兄さん」

【写真】脚本・宮藤官九郎、岡田将生と清原果耶のW主演、映画『1秒先の彼』場面写真【30点】

小学生の頃は勉強漬けの日々だった。

「いわゆる教育ママで、中学受験のために小学1年生から塾に通わされていたんです。もちろん遊びたかったんですけど。テストで良い点数を取るのも気持ち良かったので、勉強が好きだったのかもしれません。当時は今と違って、普通の男の子だったと思いますけど、同級生に聞いたら、『今と変わらないよ。いつもおちゃらけてた』と言われました(笑)」

過去に『BAZOOKA!!!』(BSスカパー!)内のクイズ企画「地下クイズ王決定戦!!」で2度の優勝を誇っているが、クイズ好きになったのは小学6年生のとき。

「『第15回 アメリカ横断ウルトラクイズ』を見て、『この番組に僕も出て活躍したい!』と思ってクイズを始めました。当時は『アタック25』を見ながら、ビデオのリモコンの一時停止を早押しボタンに見立てて、問題に答えていました。今でも知識欲は強くて、専門家の話を聞いたり、博物館に行ったり、読書をしたりして、すべてメモに取っています。この好奇心の持ち方が、今の僕を作ってくれました」

メディアへの興味は小学生の頃から強かった。

「小学校の卒業文集に『テレビのディレクターになりたい』と書いていたんですけど、当時からメディア系の仕事に興味がありました。高校時代は『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!!』や『全国高等学校クイズ選手権』など、素人参加型のテレビ番組にも出ていました」

クイズに熱中する一方で、学生時代はブレイクダンスとボクシングにもハマった。

「『超天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で『ストリートダンス選手権』というコーナーがあって、ブレイクダンスのチームを見て、こんなにかっこいいダンスがあるんだと知って15歳のときに始めました。過去に『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』でやってた『高校生制服対抗ダンス甲子園』のビデオを取り寄せて、コマ送りで見ながら研究して、自己流で踊ってました。

23歳ぐらいまでダンスをやってたんですけど、イベントなんかにも出てました。ダンスと並行して、『あしたのジョー』の影響で中学3年生の終わりからボクシングジムに通うようになって。ジムの会長から『プロテストを受けろ』と言われたんですけど、自分は人と戦うのは向いてない、ボクササイズのほうが好きなのかもしれないと思って受けませんでした」

かつては『ザ・ナンパミラクル』シリーズを始め、数多くのナンパAVに出演、ナンパテクニックの高さに定評があったが、ナンパを始めたきっかけはボクシングだった。

「高校1年生のとき、同じボクシングジムに通ってる他校の友達が、『ナンパ行こうぜ』とそそのかしてきて。やってみたら一発目で成功して、童貞を卒業したんです。そこからハマってしまって、学生時代はクイズ、ブレイクダンス、ボクシング、ナンパと本当に忙しかったです。十代から二十代半ばまでのナンパは、相手を立てるというよりも、自分を売り込むスタイル。ただ20代後半ぐらいからは相手を立てて気持ち良くしてというスタイルに変わりました」

AV業界に入ったのは18歳、大学浪人中のこと。

AUTHOR

猪口 貴裕


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