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UPDATE|2023/07/08

セクシー男優しみけんが宮藤官九郎脚本映画で役者初挑戦「岡田将生さんは優しいスーパーお兄さん」

しみけん 撮影/たむらとも

岡田将生と清原果耶のW主演で、監督・山下敦弘と脚本・宮藤官九郎が初タッグを組んだ映画『1秒先の彼』(7月7日公開)で、セクシー男優のしみけんが映画初出演を果たしている。「消えた1日」をめぐって、不器用な男女が織り成す「愛」と「時間」をコミカルに描いた本作において、なぜ彼に白羽の矢が立ったのか。セクシー現場とは異なる緊張感に圧倒されながらも、チャラいギャル男を好演したしみけんに、撮影現場でのエピソードや、これまでのキャリアを語ってもらった。

【写真】脚本・宮藤官九郎、岡田将生と清原果耶のW主演、映画『1秒先の彼』場面写真【30点】

『1秒先の彼』のオファーは突然のことだった。

「僕の仕事用のメールアドレスにオファーが届きました。山下敦弘監督とクドカン(宮藤官九郎)さんとは面識がなかったのですが、後で聞いた話によると、山下監督がクドカンさんに『しみけんどう?』と推薦してくださったそうです。山下監督が撮られた映画『苦役列車』には、先輩男優の花岡じったさんが出られていたのもあって、オファーはうれしかったですけど、セリフがあったらどうしよう……と不安でした。そしたら、結構セリフのある役で焦りました」

AVはドラマ物が多いだけに、演技力のあるセクシー男優も少なくない。だが、しみけんはドラマ物の出演が極端に少ない。

「僕がドラマ物に出演すると、普段のキャラが出ちゃうので、どんな役でも“しみけん”になってしまうんです。だからドラマ物には、あんまり呼ばれないんですよね」

本作は何をしても人よりワンテンポ早いハジメ(岡田将生)と、いつも人よりワンテンポ遅いレイカ(清原果耶)の異なる視点から描かれる、「消えた1日」をめぐる物語だ。

「僕自身、エレベーターに乗ろうとしたら目の前で閉まってしまったり、横断歩道を渡ろうとしたら目の前で赤になってしまったり、飲食店の列に並んでいたらタッチの差で前に割り込まれて満席になってしまったりと、レイカのように1秒遅い経験がよくあります。また周りにはハジメのように1秒先を行く人もいます。

なので初めて脚本を読んだときに、『こんな人いるいる!』というエピソードが身近に感じられ、素直に面白いと思いました。もともとタイムリープを描いた作品が好きなので、時間軸がテーマなのも惹きこまれました。ただ自分の出番を見たら、歌を唄うシーンがあって、音痴なのでドキッとしました」

しみけんが演じるのは、ハジメの妹でガングロギャルの皇舞(片山友希)と交際している、ギャル男のミツル。3人は長屋で同居していて、お互いの気持ちを忌憚なく言える仲だ。

「山下監督に『ギャル男はマッチョじゃないから、撮影日までジムは駄目だ』と言われたので、2週間ぐらいジム通いをやめたんです。その間は体を鍛えたくてムズムズしましたね。役作りで言うと、ミツルは舞ちゃんに頭が上がらないけど、お義兄さんのハジメには"心で距離が近くなるような雰囲気"を出したいなと思って。ミツルだったら、どういうふうに話すのかなとシミュレーションして、撮影日の1週間前から気持ちの切り替えをしました。ただ、山下監督が『そのままでいい』と言ってくださったので、無理にキャラ作りはしませんでした」

AUTHOR

猪口 貴裕


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