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UPDATE|2023/07/06

一番最初にメンバーに担当カラーを割り振ったアイドルはあのレジェンド? 大学教授に聞いてみた

画像はイメージです

今現在、アイドルグループでは各メンバーに担当カラーが割り振られることが一般化した。定番化した事象には必ず始まりが存在するが、“メンバーカラー制”の起源はどこになるのか。アイドル文化に精通しており、江戸川大学マス・コミュニケーション学科で教授を務める植田康孝氏にその背景を聞いた。まず、メンバーカラー制を一番最初に導入したアイドルグループとして、「私が知る限りではキャンディーズです」という。

【写真】デビュー前の松田聖子の歌声が収められた実際のデモテープ

「キャンディーズは1972~1978年に活動していましたが、当時はピンクレディーの人気が凄まじく、どうしても勝てなかった。マネジメント側もなんとか売り出そうと策を講じており、その中でメンバーカラーを割り振るようになりました。メンバーカラーもそうですが、キャンディーズは今では当たり前の“センター”も導入した最初のアイドルグループです。当時は誰が真ん中で歌おうがあまり気にされてなかったのですが、圧倒的に人気のあった伊藤蘭さんをセンターに据え、メンバーカラーを赤にすることでプロモーションを図りました」

 メンバーカラーを取り入れた背景については「正確なことはわかりませんが、目立つ赤色を担当した伊藤さんをセンターに据えているので、1975年から1977年に放送された『秘密戦隊ゴレンジャー』の影響を受けたのかもしれません」と予想。

 また、キャンディーズは現在のアイドル文化の基盤を作ったアイドルグループだったと振り返り、「センターやメンバーカラーをはじめ、今では当たり前の“曲間コール”や“ファンクラブ”などはキャンディーズが最初と言われています。キャンディーズの“スーちゃん”こと田中好子さんの葬式で秋元康さんは『キャンディーズがいなければ、おニャン子クラブもAKB48もなかった』という旨の発言をしていることからもわかる通り、その影響力は凄まじいです」と語った。

AUTHOR

望月 悠木


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