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UPDATE|2023/07/01

「『SMAPに会いたい』が活動のすべて」だった、夏本あさみが“天職”グラドルになるまで

夏本あさみ 撮影/田中健児



「それで25歳のとき! とうとう中居くんに会うことができたんですよ~! 『中居くん決めて!』(TBS系)に出演させていただきました。番組はゲストが中居くんにいろいろ相談する内容。私の相談は本当にしょうもなかったんですけどね。『飼い犬が私の入浴中にパンツを噛んで穴を開けてしまいます。だから毎日、穴開きパンツを履いているんです』みたいな(笑)。でも実物の中居くんも本当に優しくて、きちんと盛り上げてくださいました。感無量でしたね」

夏本にとって、芸能活動の全モチベーションはSMAPに会うことに集約されていた。それが実現した以上、燃え尽き症候群に陥っても不思議ではないが、逆に「どうせなら、もっと上を目指そう」と改めて闘志に火がついたという。では顔が圧倒的に可愛くてスタイルも申し分ない美女たちが群雄割拠するグラビア界で、何をすれば突出した存在になれるのか? 夏本は真剣に自分を見つめ直した。

「それで、たどり着いた答えがSNS。私の強みは妄想力だと思っているので、写真をアップするときに妄想コメントを添えるようにしたんです。意味深な言葉に対して、受け手がどう捉えようとそれは自由。写真自体もスタジオでライトをバンバン当てるような感じではなく、日常生活の延長みたいな雰囲気にして“彼女感”を出すことが重要なんです」

もちろん夏本とて、最初から今のスタイルを確立していたわけではない。トライ&エラーを繰り返しながら勝利の方程式を構築していったのだ。その分析力がすさまじい。

「“いいね”が多くついた投稿は、必ずしも露出が激しいわけでもないんです。むしろ『なんでこれが?』という普通の日常的な写真がウケたりもしますから。そう考えると、グラビアって余韻というか隙間みたいな部分を残しておいたほうがいいんでしょうね。あるいはストーリー性とか。簡単そうに感じるかもだけど、これはこれで深い世界だと思いますよ」

撮影現場では、ポージングからシチュエーションまで意見を積極的に出すことで知られる夏本。その高いプロ意識とプロデュース能力はスタッフからも一目置かれている。

「よく雑誌のグラビアにポエムが載っているじゃないですか。私、あれを書いてみたいんですよ(笑)。あと、いつか女の子のグラビアもプロデュースしてみたいな。DVDだったら、台本とかセリフも私が決めちゃって。たぶん向いていると思うんですよね。私、本当にグラビアが天職なのかもしれない」

信念を曲げずに猪突猛進したことで、気づいたら業界のトップランナーとなっていた。夏本の可能性は30代に突入した今も無限に広がっている。

(取材・文/小野田衛)

▽夏本あさみ(なつもと・あさみ)
1993年7月1日生まれ、京都府出身。O型。ABEMAの「全日本グラドル柔軟女王コンテスト」で初代女王となるなど、“軟体グラドル”として知られている。
Twitter:@natsumotoasami
Instagram:natsumotoasami
CREDIT

取材・文/小野田衛 撮影/田中健児


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